【音楽療法支援】2019.6.27 音楽で届けよう、星に願いを。がんセンターで「七夕音楽会」

千葉県がんセンターで恒例の七夕音楽会
音楽療法で医療スタッフも演奏を披露

千葉県がんセンターで毎年開かれている集団音楽療法「七夕音楽会」が6月27日、テレビ会議室で開かれました。
医師や音楽療法士、治験コーディネーターなどの医療者が、演奏や歌を披露。夏本番を迎える暑い時期に患者さんやご家族に治療や療養に前向きに臨んでいただけるようにとねぎらい、励ましのメッセージを送りました。

当法人もがん患者さんへの音楽療法に協力、サポートをしています。

進行は、千葉県がんセンターで音楽療法を手掛ける音楽療法士の長島律子さんが務めました。出演の医師や曲目についてていねいに、ユーモアを交えながら紹介し、参加者や診察の合間に立ち寄った患者さん方を音楽の世界に引きこんでいきました。

音楽療法士の長島さん

音楽療法士の長島さん

オープニングは「いのちの理由」

オープニングは、千葉県がんセンター診療部長を務める藤里正視先生によるギターの弾き語りです。普段の集団音楽療法のテーマ曲として親しまれているさだまさしさんの「いのちの理由」です。いのちと向き合う患者さんに向けて、素朴ながらも力強いエールを込めたフレーズが流れると、会場が一気にまとまり、それぞれの想いが解放されて何とも言えない温かい空気に包まれました。

藤里先生

ギターの弾き語りを手掛ける藤里先生

7月7日の七夕を前に、演奏曲目も夏らしいものが多く取り上げられました。「たなばたさま」、ディズニー音楽の「星に願いを」、「見上げてごらん夜の星を」、「涙そうそう」などのなじみのメロディーが流れると、参加の皆さんが歌詞を口ずさんだり、身体を揺らしながらリズムを取る様子が見られました。

演奏とお話で、患者さんの心に寄り添う

千葉県がんセンター病院長の山口武人先生も会場に駆けつけ、懐かしい曲「青葉城恋歌」を熱唱。呼吸器外科の松井由紀子先生とのデュエットで会場を沸かせました。続いて、松井先生の独唱も。先生の温かいお心がそのまま声となって会場に響き、穏やかなぬくもりに包まれました。

そして、この音楽会で毎回楽しみにされている方も多いのが、治験コーディネーターの葛馬佳明先生によるピアノの独奏です。「鍵盤の上を滑らかに動く葛馬さんの指をアップで見たい」という声も上がるほどの超技巧派。今回はドラマ「コウノドリ」のメインテーマ曲「Baby,God Bless You」をアレンジを加えながら披露され、会場を魅了しました。

緩和医療科の坂下美彦先生の三味線の演奏とお話も恒例です。素敵な笑顔で三味線の音の魅力や音出しの難しさを語りながらの演奏は、医師と患者さんとの距離感をぐっと近づけてくれます。三味線の弦をつま弾くたびに生まれるピーンと張った音の粒が体に染み込み、心地よい刺激となって心身ともに整う感覚になりました。

三味線を弾く坂下先生

三味線の演奏を披露する坂下先生

音楽の力で癒し、英気養う

患者さんと、ご家族と、医療者が一体となる敷居のない時間。音楽の力を借りて、癒され、治療やケアに取り組む英気を養うきっかけとなりました。

次回の集団音楽療法「音楽会」は、2019年12月26日(木)午後に開かれる予定です。
ぜひ、ご参加ください。お楽しみに!