「MRI拡散強調画像のヒストグラム解析を応用し、大腸がんの不均一性を定量評価。がん進行度や悪性度、予後との相関を解明」ー千葉大学早野先生が英論文

大腸がんの新たなバイオマーカー指標に
患者さんに合わせた個別化治療法の確立にも道筋
千葉大学医学部先端応用外科 早野康一先生が研究
「Digestive Diseases and Sciences」に論文発表

千葉大学医学部先端応用外科の医師・早野康一先生が、MRI拡散強調像を活用して大腸がんの予後予測の指標となるバイオマーカーの検討をテーマとする論文を学術誌「Digestive Diseases and Sciences」で発表しました。

細胞の病であるがんは、構造上の不均一性(heterogeneity)があることが知られており、そのことが治療を難しくしています。この不均一性のメカニズムを解明することが予後を改善することにつながります。

早野先生の研究では、大腸がんのMRI 拡散強調画像からADC値を求め、それをヒストグラム解析することによって、がんの構造の不均一性を定量評価しました。その値とがんの進行度や病理的な悪性度、予後との相関関係を調べています。

その結果、大腸がんの不均一性を反映する腫瘍のADC値の分布は、病気の進行度や病理学的な悪性度、がんの予後と相関関係があることを解明しました。値が高いと予後が良くないということも分かりました。これにより、大腸がんの新しいバイオマーカーの確立につながる可能性が高くなったということです。

早野先生の論文要旨(和訳)は、PDFをご覧ください。

早野先生は、NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉の会員。当法人では、「患者と家族のがん研究基金」による先端がん医療研究助成事業を通じて、先生の研究に助成を行っています。

論文タイトル
「Histogram Analysis of Diffusion‐Weighted MR Imaging as a Biomarker to Predict Survival of Surgically Treated Colorectal Cancer Patients」
(拡散強調画像のヒストグラム解析による大腸癌の予後予測バイオマーカーの検討)
論文要旨(PDF)