外科手術の低侵襲化進む
          臓器移植手術の現場も目の当たり
          優秀な人材の選抜システムも整う


             千葉県救急医療センター診療部長  沖本 光典





 



  胸部外科のスタッフとなっている安福先生にお世話になりました。
 
  1.ますます加速する外科的手術の低侵襲化

  1) 完全なvideo-assisted thoracoscopic surgeryによる肺切除術をみせていただきました。
    産婦人科ではダビンチを使ったロボティックサージャリーも行われていました。

  2)心臓外科では日本の方が人工心肺非使用の冠動脈バイパスで一歩リードしているようです。

  3)血管外科ではステントグラフト用に手術台にCアームとCTを組み込んだハイブリッド手術室が使用され
  ています。


 2.人工臓器と臓器移植

   心移植年間25例、肺移植100例(生体も含め)だそうです。なかなかドナーがいませんでしたが、
  水曜日の深夜に
肺移植がありました。心外で、植え込み型人工心臓(ハートメートU)の手術を見せて
  もらいました。


3.リサーチにかけるお金と人手が潤沢

  動物実験室の整備や小動物用のCTMRPETなど。グラントを取ってくる手腕が必要。

  4.教育-徹底した選抜方式

 レジデント、フェロー、スタッフと階段をあがっていく優秀な人を選抜していくシステム。

 カナダは若い国

  アメリカと比べて、まだ移民の一世たちがそれぞれの国ごとに集まって暮らしています。人種のモザイクといわれています。飛行機から広大な北部の無人地帯を眼下に眺めて、カナダの大きな可能性を感じました。