臓器移植の現場を目の当たり
          スピーディーな回診と手術の段取り
      
          
千葉県病院局 研修医 
            田口 英俊




 



  

 2011102日から9日まで、NPO法人医療・福祉ネットワーク主催の海外研修に参加させていただきました。場所はカナダ屈指の総合病院であるトロント ジェネラル ホスピタルの胸部外科で、メンバーは合計6(沖本光典先生、看護師1名、他、私を含め臨床研修医4(千葉県病院群より3名、千葉大学より1)でした。現在トロント ジェネラル ホスピタルには、何名かの日本人医師がおり、スタッフである安福医師、フェローである中島医師、他研究職の方一名です。病院研修は、2日目から5日目までの4日間でした。

一日の簡単な流れは、まず朝630分から申し送りを含む回診があり、これはチーフレジデントと呼ばれる医師を筆頭に行われ、前日の当直医から、前日から夜間にかけての患者の状態を聞き、その後検査データをみたり患者と話しながらその日の治療方針・退院可否等の方針まで決めていきます。そし手術日の830分には手術の執刀開始します。手術は多い日には、一日3件にもなります。手術日以外は午前から午後まで外来を行います。午後6時頃には、その日の当直医に対しての申し送り等が行われ、一日が終了します。業務内容に関しては、日本より一日にこなす手術件数が多い以外には特に違いがないように感じました。


 
   
 

 またトロント ジェネラル ホスピタルは肺移植が有名な病院で、24時間いつでもカナダのどこかでドナーが出れば、医師同乗でそこに急行し(必要に応じてプライベートジェットなどを使う)、臓器をレシピエントのために運んできます。当然のことながら、移植に関わる緊急手術は他の業務に優先して行われます。

手術以外にも、安福医師がEBUS-TBNAシステムという最先端の技術の開発者であり、トロント ジェネラル ホスピタルにはその最先端の設備があり、今回見学することができました。

また今回、病院研修以外にも5日目の午後と6日目は、カナダトロント市内とナイアガラの滝の観光ができました。トロント市内ではトロント大学やCNタワーといった世界的に有名な名所を観光することができました。また人生初のナイアガラの滝は、迫力満点!降りかかる水しぶきと響き渡る轟音、ここでたくさんの思い出を作ることができました。

最後になりましたが、今回の研修を企画して下さった諸関係者の皆様、またトロント ジェネラル ホスピタルの安福医師、中島医師をはじめとするスタッフの皆様に心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。