【ステイin千葉を楽しもう!】第3回 御宿、勝浦で潮風を感じながら—バイクと担々麺とコーヒーと…夕日 

今年の夏は「特別な夏」。
新型コロナ感染者の増加が止まらないまま、お盆の時期を迎えました。各地の首長が独自の緊急事態宣言を出して「帰省しないでキャンペーン」を打ったり、政府が里帰りはありかなしかを検討したり、そんな家族間のふるまいまで議論される異例の事態に。せっかくの夏休み、三密を避けた家族のささやかな楽しみはあってもいいんではないでしょうか。

今回は、第2回に続いて千葉市在住の写真家・飯田隆志さんの写真エッセイです。勝浦の海を目指す息子さんとの親子バイク旅。男の子のいるお父さんなら誰もが憧れそうな親子旅ですが…すっとこどっこい珍道中。くすっと笑えるハプニングが続きます! 御宿や勝浦の名所ショット、そして空と海の青のグラデーションにも注目ですよ。

第3回 コーヒー一杯を追い求め、外房の御宿・勝浦へツーリング親子旅
名水百選・熊野の清水公園、八幡岬、月の砂漠記念公園めぐり

あれは7月の終わりの日曜日の事だった。
暇を持て余した息子が、同じく暇を持て余した私に、昼飯兼でカフェに行こうと誘ってきた。
快く同意し、バイク二台で行こうとなり、支度を始めた。
この段階では、まさかあのような事になるとは二人とも思っていなかった……。

いきなり出だしがホラー調ですがご安心を!全く怖い要素ないですからね~~

ツーリングで乗っている私のバイク

熊野の清水 名水使った水出しコーヒーがおすすめ

息子が400cc、親父が50cc(ギア車)というちょっと辺な組み合わせで大多喜を目指しますが、その手前にある「熊野(ゆや)の清水公園」でひと休憩、ここは長生郡長南町佐坪にあり、1985年には環境庁(現環境省)が選定する名水百選にも選ばれたそうです。またすぐ脇に熊野の清水を使ったコーヒーやお蕎麦を提供している飲食店もあり、湧水を使って8時間かけて抽出する水出しコーヒーはおすすめの品です。(今回は別のカフェを目指しているのでパスしました)

公園の方の蓮池ではハスの花が咲いていました、池の淵まで入れるので足元に注意しながら咲き残っている花を撮ります。その後、清水の方へ行き喉を潤し再出発。

千葉県長生郡長南町公式ホームページ 熊野の清水公園
日本の名水百選 熊野の清水

数分走ってお目当てのカフェ「Cafe Club BIG-ONE」に到着、しかしここで問題発生!!
なんとお休みでした~~。
とりあえずきた道を戻り、国道297号沿いのコンビニエンスストアでこの後どうするかを話し合います。大多喜の町ではご飯食べるところが少ないのと、千葉へ戻るのもなんだか面白くない…って事でそのまま国道を勝浦に向け走ります。途中、小さなラーメン屋さんで勝浦坦々麺をいただきました。そこのテーブルにあった勝浦の観光案内を見て、この際だから官軍塚とか回ってみようという事になり、まずは手前の八幡岬公園へ。

八幡岬公園
勝浦城跡と家族を守ったお万の方の像

後になって調べてわかった事ですが、ここはかつて勝浦城があったそうで現在は郭内・木戸脇・内宿・二のくら(廓)・三のくらなど地名が残り廓跡も八幡岬公園として整備され、お万の方の銅像が青い太平洋を見つめています。

千葉県公式観光物産サイトまるごとeちば 勝浦市/八幡岬公園

戊辰戦争ゆかりの官軍塚
夕日に照らされ、郷愁誘う

公園の駐車場から岬の上に続く道を通り、ほんの数分で官軍塚に到着。
この段階で時刻はすでに17時15分を過ぎてます。逆光を浴びる官軍塚も展望台からの景色もそろそろ黄色く色づいてきています。斜光の中で見た官軍塚は荘厳で趣がありました。昼間だともっと違うように見えるんだろうな~~

勝浦市観光ポータルサイト「かつうら潮風散歩道」 官軍塚

勝浦の八幡岬を後にし、国道128号を一宮・茂原方面へ。喉が乾いていたので一番最初に見つけたコンビニに立ち寄る事にしました。見つけたのが岬のすぐ隣の部原海岸。ちょうど駐車場もあったし、海岸線見れるしでちょこっと休憩。時刻は18時になろうとしているところ、暗くなりつつある中でもサーフィンやるんだね~。

御宿 月の砂漠記念公園
月の砂漠をはるばると 旅のらくだ(バイク)がゆきました…

ここで思い出したが当初の目的、カフェでコーヒー飲んでない事に気づく。
なので、このまま茂原方面目指し走ってどこか適当なところを見つけようと話がまとまり、お隣の御宿ならあるのではと期待しつつ、ラクダの像も見た事ないという事で月の砂漠にも立ち寄ります。

 

千葉県公式観光物産サイトまるごとeちば 御宿町/月の砂漠記念公園

国道128号沿いの喫茶店「ワン、ツー、エイト」でコーヒーにありつく…
懐かしい味にほっと一息

時刻は18時30分頃、まだ開いているカフェがあるもののオシャレな雰囲気で、どーも私らには似合わなそう。
結局、御宿でもカフェをパスしてさらにズンドコ走ります。最終的に大原のちょっと手前で、なんとなく昔ながらの喫茶店って感じのお店を発見。ようやくコーヒーにありつきました。このために缶コーヒーすら飲んでいないという、律儀なのかアホなのかわからん親子です。お店の名前は「ワン、ツー、エイト」、国道128号沿いだからなのか、なんともわかりやすい名前のお店です。頂いたアイスコーヒーは、昔ながらの懐かしい味がしました。ちなみにここは食事メニューも豊富で、ちょっと料金高めですけどその分かなりのボリュームで出てきます。さらに1時間以上もバイク乗ることを考え食事は断念しました。美味しそうな匂いがしてたんだけどね……。

そんなこんなで急遽思いついた「カフェに行こう」からの、まさかの展開の親子ツーリングでした。

私は職業柄か出かける際は、大体いつもカメラは携行してます。
これを読まれた方も、まさかの展開に備えてカメラを携行してみてはいかがでしょうか?
まあ、そんなにしょっちゅうある話じゃないんですけどね……。