【Dr.竜の診察ノート】「浦安ふじみクリニック」におけるCOVID-19感染の実態

新型コロナ対策、PCR検査受けやすく
浦安市、426の協力医療機関を指定

COVID-19感染のPCR検査は帰国者接触者センターとして保健所が主体で行われていたため、浦安市でもPCR検査を行う体制が整わなかった。PCR検査が個人負担のない行政検査として一般医療機関でも行えるよう、7月以降、千葉県医師会と千葉県の契約が整い、426の検査協力医療機関を指定。浦安市でも順天堂大学浦安病院をはじめ、多くの医療施設でPCR検査ができる体制が整った。

PCR検査

浦安ふじみクリニックも検査を依頼する診療所として機能
発熱者の外来を工夫

浦安ふじみクリニックでは、PCR検査協力施設に検査を依頼する一般診療所として、COVID-19感染に対応している。当院では、発熱者は別途電話で他の発熱患者と重ならないように予約。裏口から入所して別室で診察している。7月7日から9月25日までに、男性41人、女性28人の計69人にPCR検査を行った。年齢は10歳以下1人、10~19歳6人、20~29歳27人、30~39歳12人、40~49歳9人。50~59歳8人、60歳以上6人だった。

症状は発熱65人、熱がない人が4人。その他、味覚嗅覚障害7人、扁桃腺炎5人、呼吸苦などの肺炎症状2人、下痢などの胃腸炎症状4人。発症から受診までの期間は、当日7人、2~3日後30人、4~7日後27人、8日後以上5人だった。同期間に計11人の患者を経験。感染者は発症2~3日後受診の30人中7人、4~7日後27人中4人が陽性だった。

コロナの症状は、熱と味覚障害が特徴的

陽性者の症状は熱と味覚障害4例が特徴的で、化膿性扁桃炎や胃腸炎、肺炎などの合併もあり、特有な症状はなかった。7月にPCR検査を行った18人中6人が陽性だったが、8月に検査を行った22人中2人が陽性、9月に検査を行った25人中1人が陽性だった。この1人も9月2日の陽性確認であり、浦安市では8月以降感染が下火になっている。

当院で経験した12人のうち11人が入院、1人がホテル待機となったが重症者はゼロ。Go to travelイベント下でも感染者は増えなかった。

※「Dr.竜の診察ノート」はNPO法人医療・福祉ネットワーク千葉の竜崇正理事長が、浦安市の市民新聞「うらやす情報」に寄稿したものを、発行後に編集して掲載しています。