【ステイin千葉を楽しもう!】第11回 霊験あらたかパワースポット巡り 佐倉&成田の「麻賀多神社」をはしご参拝。ご神木の大杉に魅せられて

下総一帯を守る神さまの場所として知られる「麻賀多神社」。日本武尊が訪れたことに由来して建てられ、千葉県北西部の印旛沼周辺に18社もの神社があります。成田市には総本山の本宮と奥社があります。「まかたじんじゃ」あるいは「まがたじんじゃ」と読み、五穀豊穣や恋愛成就などにご利益があるそうです。知る人ぞ知るパワースポットですが、佐倉と成田の麻賀多神社を偶然にもはしごすることになった写真家・飯田隆志さん。撮影された写真からも神々しさが感じられます。そして、圧巻は東日本一の杉として知られる「大杉」。ぜひ、飯田さんの写真&エッセイから、皆さんにもそのパワーをおすそ分けできたら嬉しいです。

第11回 佐倉&成田の麻賀多神社巡り
“オンボロナビゲーション”の粋な計らいで、パワーも2倍に
カメラワークにも神が宿る?!

SNS上で知り合った方の手術入院を聞き、同時期に知り合いのバイオリニストのコンサートがあり、一向に終わりが見えないコロナ禍もあって、神社へ参拝して色々と祈願してこようと思い立ったのが8月の終わりだった。
(私事だがかみさんの勤め先が潰れて早期再雇用の祈願もあった)
どうせならいつもの香取神宮ではなく、たまには違う神社へ行きたいとネットで探して出てきたのが「麻賀多神社」。千葉ではそれなりに由緒正しいらしく、香取神宮と鹿島神宮とも縁があるとか。
更に東日本一の大杉があるとか。それがパワースポットだとか。
あれこれ書かれていたのとネット検索で出てきた写真がどれもいい感じだったので行ってみることに決定した。

まず、佐倉の麻賀多神社へ

そう思い立った次の日曜日の9月5日、出発時に珍しくオンボロ中古車のオンボロナビで麻賀多神社を検索した。(実は私は殆どナビを使わないのです…)出てきたのが、佐倉にある城址公園や市民体育館の近くの麻賀多神社。名前は合ってる。間違いない。でもネットで見たのと地図が違う様な気がしてならないが…、取りあえず場所はよく知っている所なので向かうことにした。

やっぱり違う…ここじゃ無い…と思いつつ、来たからにはまずは参拝を。

その後、拝殿を中心に反時計回り(左回り)でぐるっと1周。
途中木漏れ日がいい感じだったので、わざと太陽も画面に入れ撮影。

小さめな神社ですのであっという間に周り切ってしまう。
再び正面に戻ったところで、拝殿左前にあった季節終りの朝顔が綺麗だったので撮ってみることにした。

こうやって朝顔を撮ったことないな~と考えつつ、綺麗に咲いている朝顔を探しながら、体を上下左右に動かし良さげなアングルを探す。1枚目は普通に見上げただけで撮れたけれど、2枚目は腕を思いっきり腕を伸ばしてライブビューと勘を頼りに撮影。こう言う時、デジタルカメラって便利でいいなぁと思う、マルチアングルモニター(*注1)ならなお便利で楽なんだろうなぁ。ちょっとピントが甘かったけれど、雰囲気が良いからこれで良しとする。(手抜きとも言う…)

(*注1)マルチアングルモニター
バリアングルモニターともいう。カメラ背面に固定されていなくて、自分が見たい角度にモニター位置を変えられるもの。腕を上げてのハイアングルや地面すれすれのローアングル、人によっては自撮りなどするのに非常に便利な機能。

成田の麻賀多神社本宮へたどり着く

駐車場に戻り車の中で再度麻賀多神社を検索。佐倉の麻賀多神社が見つかり、その縁起を読んでいたらどうも佐倉のは分社らしい…。本来の目的としたのは本宮で成田にあるとのこと。しかもそれは、前日ネットで下見をした姿だった!!

早速ナビに住所入れて案内させようとしたが、マップが更新されていないようで目的地が表示されない。仕方ないから多分ここら辺だろうと思った場所をセットし、案内に従って成田は宗吾霊堂方面へ車を走らせた。

ところが、多分ここってのが間違いだったらしく「目的地に到着しました」とナビが言った場所は、田んぼの真ん中を突っ切る道!!どこを見渡してもそれらしい場所が見当たりません!!!!
そこで「もうお前なんか当てにせん!」とオンボロナビに言い渡し、スマホをナビ替わりに。最初っからこうすればよかったよ……。

ようやくたどり着いたのは印旛沼方面から宗吾旧宅を通り宗吾霊堂へと続く道。バス停も目の前なので公共交通機関でも問題なさそう。逆に車の方が迷ったという、お粗末な話……。駐車場は道路に面しているが、見通しがいいとは言い難いのとバックで止めた方が出やすいので安全確認はしっかりした方が良さそう。

立派な杉に囲まれた石造りの鳥居をくぐるとたくさんの木々に囲まれ、まるで別世界の様に静かな空間が広がる。拝殿へと続く道の途中に文化財の案内板や由緒の碑があるので、参拝前にちょこっと見ておくのもいいでしょう。また、車椅子の方や足腰弱い方用に正面左手にスロープもあるのが嬉しい。

階段を上り切ると正面に拝殿が出迎えてくれる。
すっごく新しい感じで、未だに木の香りが漂って来るが、それもそのはず、記憶に新しい東日本大震災と昨年千葉を襲った台風の被害を受け新たに建て直したそうだ。注連縄の向こうに見える社名の額もピカピカ!

先ずは参拝をすませ、水分を補給してから境内の散策と撮影を始める。(*注2)
ここも反時計回り(左回り)に境内を廻る。本当なら時計回り(右回り)なんだろうけどへそ曲がりというかなんと言うか…。最初にやって来たのは摂社として祀られている天日津久神社、鳥居はくぐらないが会釈をして次へと進む。

(*注2)基本的に寺社仏閣を撮影する際は先にお詣りし、声に出さなくてもいいので「これから写真撮ります」と断ってから撮るのがマナーかと思っている。通常は無断で写真撮っても、怒られることは無い。(商用写真やコスプレ・モデル撮影などは管理者の許可が必要だが)水分補給も同様で基本的には参拝してからの方が礼儀正しいかと思う。真夏の猛暑時はそんな悠長なこと言ってられないが……。

東日本一の大杉と対面
スポットライトを浴びて堂々と

そしてやっと到着。御神木でもある大杉。薄っすらと暗めな森の奥にスポットライトを浴びたかのように、そこだけの光を受け堂々とそびえ立っていた。まあ、周りを伐採しているからそこだけ光りあたるんだろうけどね。

近づいてみると高さは周囲の木々とさほど変わらないのだが、幹がとにかく太い。何と比較したら分かりやすいだろうかと考えてみたが思い当たるものが浮かばない。樹齢千三百有余年という古木、だがいまだに青々とした葉を付けている。さすがパワースポットと言われるだけはある。とにかく見事なので一見の価値はあると思われる。

鎮守の森を散策
一昨年の台風の爪痕が色濃く残る
たくましく生きる木々の姿に感動

その後、境内を奥へ奥へと散歩した。境内の奥は杉が主体となった森が続いていて、小道が敷いてある。

途中に末社があったりするが、おもてのバス通へ抜ける道と境内の裏手に出る道がある。ここもやはり昨年の台風の影響が強く残っている。縦に裂け、向こうが見える穴があいていながらも葉を茂らす木を見ると、自然って逞しいんだなって実感する。

レトロな古民家カフェで一休み
ブルーベリーかき氷で疲れを癒す

境内の裏手に行くと何やらカフェの看板があり、興味をそそられ確認しに行ってみた。なんとも良さげな古民家カフェだったし、ちょうど喉も乾いたのでお茶でもしようと思いカフェを通り過ぎて、ぐるっと大周りで神社の前に戻って車を移動させた。

カフェのお名前は「きのこくらぶ」。サビが浮いたトタン板の壁や看板に惹かれ、先ずは外観を撮影。そして胃袋は「氷」の幟に惹かれまくっている。店内は古民家にあれこれ手を加えた感じで、これまたいい感じ。メニューを見るとドリンク類も食事系も色々とありそう。注文したのが届くまでの間に席に座ったまま店内を撮影。

そして届いたのがこれ、ブルーベリーかき氷。スマホ撮りでちと画質悪いけど……。

天然氷に大きな果実がゴロゴロ入った自家製ブルーベリーソースを掛けたものに練乳をトッピング。器に山盛りだが、ブルーベリーソースが美味しくって思いのほか早く食べ切ってしまった。糖分補給し、しばし休憩。多少疲れが軽減し喉も潤ったので、後ろ髪を引かれつつ帰路についた。