第33回 洋風味の基本・・・    鶏のブイヨンスープ


  このケアフード料理講座では、「素材の持つおいしさ」を感じられる調理方法を
  紹介してきました。野菜、肉類、魚・・・そのベースとも言えるのが出汁(スープ)です。
  和風味では、昆布とかつおの基本のだし。洋風味では、フランスではもっともポピュ
  ラーな鶏のブイヨンスープです。今回は鶏ガラから作るブイヨンスープを取り上げて
  ます。

  家庭での調理の基本は“簡単で楽に”が一番です。市販の固形スープの素でももち
  ろん作れますが、鶏ガラからとったブイヨンはスープやソースのベース、隠し味
  として使うと格別のおいしさに仕上がります。

  少し手間と時間がかかるので、もし、作ってみたいという方がいらしたらぜひ挑戦し
  てみてください。手間をかけた分、元が十分にとれるでしょう。

  冷凍保存もできますので、たっぷり作ってストックしておいてください。

 
 
 材料
 
 ※大き目の深鍋をご用意ください。

 鶏ガラ   200g
 玉ねぎ   茶色の皮をむいた下の白い部分を1,2枚(きれいな白部分でなくてもいい)
 セロリ   葉の部分1本分(セロリは香りが強いので、1本分にとどめる)
 ニンジン へた、皮を中心に切れはしなどが残っていたら使う
 ニンニク へた、芯など(1片丸ごと使ってもよい)
 ネギ    青い部分で冷蔵庫に残っていたら
 パセリの芯、ブロッコリーの固い芯、大根の葉・・・など野菜くずはすべて使える。


 
 
 
作り方

@ 鶏ガラを水で洗います。血合いやハイなど胴部分の骨の内側を丁寧にこすります。
   ボールに鶏ガラを入れて、しばらくそのまま流水にさらします(5分〜10分間)
   汚れがふやけて流れ出ていきます。
 
   野菜類は特に小さく切る必要はありません。鍋に入る程度、おおまかに切り分けて
   おきます。

 

A 鍋に@の鶏ガラを入れて、ひたひたになる程度の水を加えて強火にかけます。
   沸騰したら弱火にし、アクを取り除きます。

   一度、きれいにアクを取り除いたあと、カップ1の水を加えると、
      再沸騰する際にさらにアクが浮いてきますので、それも取り除きます。
      アクが落ち着くまで2〜3回繰り返します。
      鶏のくさみなどが取れます。   



B  アクをきれいに取り除いたところで、野菜類をすべて入れて、煮込みます。
   沸騰した後は、鍋のふたをして弱火でコトコトと1〜2時間煮出します。   

   鍋に入れた水分が1/3程度まで煮詰まったら、完成です。
   ザルでこすなどして、鶏ガラや野菜くずを取り除きます。




 

 ●この鶏ガラスープは味のベースになるものなので、そのまま飲んでも薄く感じるか
   もしれません。実際にスープとして仕上げるには、さらにベーコン、鶏肉等を煮て、
   好みの味をつける必要があります。

 ●このブイヨンを使うとおいしく仕上がるレシピ(この料理講座の中から抜粋)
  第7回  ニンジンと玉ねぎのスープ
  第9回  豚肉のエスニック風煮込み
  第10回 キノコのピューレ、スープ
  第11回 サツマイモのスープ
  第17回 キャベツのピューレ