第31回 少量でもぜいたく感のある     牛肉の白ワイン煮込みピューレ


  今年は全国的に雪が多く、冷たい雨風が身にしみる日々です。
  一日中、家にこもっているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
  「巣ごもり」の日は、煮込み料理に最適です。コトコトと鍋を火にかけ、おいしい香り
  が漂う部屋の中はぜいたくな空間に早変わり。

  今回は、煮込み料理にぴったりな「牛肉の白ワイン煮込み」です。
  ビーフシチューと同じ調理方法ですが、赤ワインではなく、あっさりとした白ワインを
  使ってみました。白ワインの場合は、肉を漬けこんでおく必要がありません。
  
  ピューレ、ムース状にすることで、たっぷり含まれるアミノ酸の消化吸収も良くなりま
  す。良質のたんぱく質で免疫機能もアップ。牛肉はほかの肉に比べて鉄分を多く含
  み、貧血予防にもなります。ただ、脂質も多いのでカロリーが気になる方のために
  今回は野菜もたっぷり入れました。ムース状にすると味、量ともに凝縮されるので、
  少量でも満足感があります。

  少し時間と手間がかかりますが、「とびきりおいしい!」が待っています。
  ぜひ挑戦してみてください。

  後日、赤ワインを使った牛肉の煮込みもご紹介する予定です。


牛肉の白ワイン煮込みピューレ 
 
 材料

 牛肉(すね肉や肩肉) 500g
 ニンニク         10g
 セロリ(白いところ)   30g
 ニンジン        150g
 玉ねぎ         200g
 白ワイン        250cc
 トマトホール缶      1缶(トマトピューレでもOK)
 鶏のブイヨンスープ  5カップ(洋風・固形チキンスープの素を溶かしてもよい)
               具材がひたひたに見え隠れするぐらいの量
 ローリエ          1枚
 塩、こしょう        少々         
 サラダ油         少々

  牛肉は、じっくり煮込んでミキサーにかけるので、筋が多めで固い肉質のスネ肉
      や肩肉をお勧めします。煮込むほどにやわらかく風味も良くなります。
      価格も安価で手に入れやすいのではないでしょうか。

 
材料 
 
作り方

@ 牛肉、野菜類は一口大に切り分ける。
   フライパンにサラダ油をひき、ニンニクを熱して香りを出します。野菜類を
   加えて炒めます。玉ねぎに透明感が出てくるまで火を通してください。
   炒めた野菜類を煮込み用のお鍋に移します。

 



 野菜をいためる
A 続いて@のフライパンで牛肉を炒めます。
   肉の表面に焼き色がついてきたら、白ワインを注いで火力を強め、アルコール分を
   飛ばします。肉も野菜を入れた鍋にすべて移します。

   フライパンについた肉のうまみもこそげとって鍋に加えてください。
牛肉を炒める
B  鍋を中火にかけながら、ホールトマト缶のトマトを手に潰しながら加えていきます。
   種などが気になるようでしたら取り除いてください。

   


白ワインを注ぐ

 C ブイヨンスープ、ローリエ、塩こしょうを入れて煮込み始めます。水分が沸騰したら、
   あくをきれいに取り除いてから落としブタをし、弱火で一時間程度コトコトと煮込み
   ます。

   時々鍋の中をのぞいて、かき混ぜてください。
       鍋の底が焦げていることがありますから“火の用心”で。




 コトコト煮込む
 D Cの中身が軟らかくなったら、火を止めます。
   この時点でもお肉はだいぶ軟らかくなっています。通常の食事でも大丈夫
      な方は、そのままお召し上がりください。(ご家族など)

               ミキサーにかける前に取りわけ  

   粗熱をとって、汁を除いた具のみをおたま2杯分をミキサーに移し、かくはんします。
   回らない場合は、水分を大さじ1杯ずつ加えながらかくはんします。なめらかになっ
   たら完成です。

   お好みで生クリームなどをたらしてお召し上がりください。

 ミキサーにかける

 

 ●野菜や肉を炒めるときは、サラダ油を使ってもOKですが、牛脂と牛すじを炒めて
  溶けだした油を使うと、牛肉のうまみが加わりさらに風味が良くなります。


 ●冷凍もできるので、少量ずつ小分けして保存すると良いですね。解凍する場合は、
   肉類ですので、かならず電子レンジなどで80度以上になるよう温めてから召し上
   がってください。