第25回  心も体もあったまる       タラのブランダード(ミルク煮)ピューレ


 今回は、初めてのお魚料理です。
 患者さんから、「お魚料理のケアフード食べたいな。まだレシピ出てないね!」との指摘  があり、確かにその通りでした。さっそくご紹介したいと思います。
 
 秋も深まり、あたたかい鍋料理も食べたい季節ですね。タラはとても身近で切り身も
 手に入れやすく、秋冬には欠かせない食材です。塩ダラ、ひと塩タラをジャガイモと一
 緒に煮込むやさしい味のピューレを作ってみましょう。

 タラのブランダードは、南フランスの郷土料理でフランス人が昔から大好きなメニュー
 です。脂肪分が少なく軟らかい魚ですので、火を通すとすぐほぐれて舌や歯ぐきでもつ
 ぶせる固さになります。 試してみてください。ジャガイモも一緒に煮込むので、とろみ
 もつき、飲み込みやすくなります。

 白色の食材のみを使うので、「鱈」の字が象徴するように色も真っ白な仕上がりになり
 ます。おいしく作って、“鱈腹(たらふく)”食べてくださいね。
  

 
 
 材料

塩たらの切り身            3切れ(250g)
ジャガイモ               3個程度(100g〜120g)多めでもいいです
玉ねぎ                 1/2個
牛乳                  500cc(鍋に具材を入れてひたひたになる程度)
ニンニク                1かけ(お好みで減らしてもいいです)
一味とうがらし            お好みで少々(七味、こしょうでもOK)
オリーブオイル、粉チーズ      仕上げにお好みで少々

    塩をしていない生タラを使う場合は、塩を少々ふってしばらくおきます。
        くさみがとれます。
        

  

 
 
作り方

@ 塩タラの皮と骨(ある場合は)を取り除き、1切れを3等分程度に切り分けます。
   ジャガイモは一口大、玉ねぎはくし型かその半分に切ります。ニンニクは薄切り
   にしておきます。
   
    タラの切り身に小骨などが残っている場合もあるので、この段階で身を触り
        ながら取り除いておきましょう。





 
A 深めのお鍋に@の具材を入れて、牛乳をひたひたになる程度(500cc)に注ぎます。
   一味とうがらしをひとふりして、火にかけます。

   5〜10分間、牛乳が吹きこぼれないようにコトコトと煮ます。時々かき混ぜて、鍋底
   でタラが焦げ付かないようにしましょう。
 
 B ジャガイモや玉ねぎが軟らかくなったら、火を止めます。この段階で、ホイッパーや
   シャモジでタラやジャガイモを崩して細かくし、そのまま器に入れて召し上がっても
   いいです。
   
    ご家族や、軟らかいものなら噛み砕けるという方はお試しください。
       味付けにオリーブオイルを少したらし、こしょうや粉チーズをふって召し上がっ
       てください。
 




 
 C Bの粗熱が取れたら、具材だけ取りだしてミキサーに移します。スイッチを入れてか
   くはんします。ミキサーが回らない場合は、鍋に残ったスープを大さじ1ずつ加えて
   いきます。スムーズに回るようになったら、そのまましばらくかくはんしてください。

   なめらかになったら、完成です。お好みでオリーブオイルや粉チーズをふって
   いただきます。塩タラの塩分で味が整っているので、塩はほとんど必要ないでしょう。

   
 

ワンスプーンメモ

  ●冷凍保存ができます。

  ●タラのブランダードをパンにぬったり、ゆでたパスタやマカロニにのせて食べる方
   法もおすすめです。ポタージュに近い状態になるので、スープとしていただくのもい
   いでしょう。
  
  ●ジャガイモの量を増やすと重めに仕上がります。サラサラに仕上げたい場合は、
   ジャガイモは少なめにします。重く仕上がった場合は、耐熱皿に移して、パルメザ
   ンチーズを振って、グラタン風に仕上げてもいいでしょう。

  ●牛乳をたっぷり使いますが、じっくり煮るので牛乳特有のにおいなどはほとんど感じ
   ません。和風味がお好みという方に、次回は出汁で煮たタラのピューレを紹介しま
   す。