【医療者海外研修】2008年度がん医療従事者海外研修リポート 米国ミシガン州・プロビデンス病院

2008年度がん医療従事者海外研修
アメリカ・ミシガン州 プロビデンス病院ほか
2008年11月2日~9日

日程:2008年11月2日~9日

研修場所:アメリカ合衆国ミシガン州デトロイト プロビデンス病院、ワシントンDC National Institute of Health(NIH)、ボルチモア ハーバ病院

参加メンバー:
竜 崇正(団長・千葉県がんセンター長)
辻村 秀樹(千葉県がんセンター医療局・外来化学療法科部長)
宮崎 彰成(千葉県がんセンター医療局・消化器外科医長)
米須 貴子(千葉県がんセンター看護局・患者相談支援センター)
松原 裕理(千葉県がんセンター看護局・外来)
豊留 雅江(千葉県がんセンター薬剤部)
松林 恵子(千葉県がんセンター臨床検査部)
岡田 博史(千葉県立病院研修医)
滝沢 聡(千葉県立病院研修医)
広沢 直也(千葉県立病院研修医)
新井 裕之(千葉県立病院研修医)

報告レポート
竜 崇正(団長・千葉県がんセンター長)
効率的かつ科学的なカンファレンスの進め方など学ぶ
千葉の医療レベルアップにつなげる

Providence Hospital にてアメリカの病院の運営システム、チーム医療の実際について学ぶため、外来診療、病棟回診、手術、抗がん剤治療、救急などの診療に参加した。また、看護、薬剤、検査などの各部門にも実際に参加して、見学し討論をした。研究カンファレンスや臨床カンファレンス、抄読会などにも参加。提示が短くて要領よく、討論が充実し、PubMedなどからの実際の論文提示もしながら進める、効率的かつ科学的な進め方を学んだ。同行した医師や看護師、薬剤師はそれぞれ個人的にもProvidence Hospitalの職員と交流し、多くの知識や経験を得ることができた。また友情も育てたようである。

私自身は、さらに11月6日~7日にかけてワシントンDCのNIHを訪問した。6日午後にNCIのcancer researchのチーフであるRE Gress先生を訪問。7日午前にはボルチモアのNIAのclinical research centerのWB Ershier先生、午後はNIAの免疫療法の研究チーフであるDr.Arya先生を訪問し、免疫療法について最新の知見を伺った。また、千葉県がんセンターとの共同研究の可能性について協議した。DR Aryaからは、その後、共同研究について前向きに考慮する旨のメールもいただいた。

11月7日夜にはデトロイトに戻り、Providence Hospital病院長や外科スタッフ、教育研修担当部長、看護師など多くの職員参加の感謝のパーティを開催し、11月9日に帰国した。来年の教育研修訪問も了解していただいた。千葉の医療のレベルアップのため、相互交流に道を開いた大変有意義な研修であった。