【連載・チーバくんのがん情報局】⑩千葉県がんセンターpart6 ピアカウンセラーは主治医でも家族でもない第三者として。家に帰る前に、患者さんが心の整理をする場所

がん対策基本法施行記念
連載・チーバくんのがん情報局
⑩千葉県がんセンターpart6
ピアカウンセラーは、医師でも家族でもない第三者の立場
患者さんの不安や苦しみも受け止める

チーバくん:がん体験者だからこそ、共感できる気持ちがありますよね。相談にあたる上で、どんなことに配慮されていますか。

齋藤さん:そうですね。中には先生からがん告知をされたばかりの患者さんが来られることもあります。涙を止められずにいらっしゃるご家族もおられます。私の立場としては、まずは、相談者の思いを黙って聞くことに徹しています。胸のうちにたまったものを吐き出すだけでもずいぶんと楽になるからです。患者さんの中には、治療について主治医の先生に質問していいかどうか迷っでいる方もおられるので、そのような場合には、先生とのコミュニケーションの取り方をアドバイスすることもありますよ。

チーバくん:主治医でもなく家族でもない、第三者という立場のピアカウンセラーに話を聞いてもらうことで、患者さんが心の整理をする場所なんですね。

がんは体験した人でしか分かり合えない苦しみや不安がある

齋藤さん:相談に来られた方がほんの少しでも笑顔を見せてくれると私は本当にほっとします。やはり、がんは体験した人でないと分かり合えない、やり切れない苦しみや不安がありますから、そういう方のために少しでも役に立ちたいです。このような相談コーナーが千葉県がんセンターの中にあるということは、患者さんやご家族にとっても心強いことですね。

千葉県がんセンターの相談コーナーは正式には「患者相談支援センター」といって、私のようなピアカウンセラーのほかに、看護師やソーシャルワーカー、臨床心理士、図書館司書などもスタッフとして加わっています。

チーバくん:患者さんが自分が聞きたい、聞いてもらいたい内容に合わせて相談できる方を選べるのも大きなメリットですね。

チーバくん:千葉県がんセンターには、治療を続ける患者さんの生活の質を上げるための仕組みや支援するスタッフが整っていることが分かったね。さっそくよもやま博士にも報告しよっと。