【ステイin千葉も楽しもう♪】千葉アート②　千葉県立美術館でクールでキュートな“彼女”たちに出会う。45年間女性を描き続けた江口寿史のイラスト展

新型コロナによる長いマスク生活の中で、女性たちの「まなざし」にこれまで以上に視線が集まっているといいます。そんな女性の目線、まなざしを最もキュートでクールで描くことができるイラストレーターは千葉県ゆかりの江口寿史さんではないでしょうか。今、千葉県立美術館で開催されている「江口寿史イラストレーション展彼女」では、江口さんがこれまで描いてきた女性たちのイラスト500点が一同に展示されています。真っすぐな視線を投げかける彼女たちは、皆お洒落でしなやかな現代の女性たちの生き方そのものを的確に表現しています。遊びや学び、仕事に母に妻に…と様々な役割を担って精一杯生きている女性たちへの力強いエールとも受け取れます。どの世代の方が鑑賞しても、それぞれの感性と心に届くメッセ―ジがきっとあるはず。千葉みなとのアートスポット県立美術館の秋も楽しんでみてください。大西眞澄さんの写真とエッセイでお送りします。

千葉市中央区の千葉県立美術館
江口寿史イラストレーション展「彼女」
女性の豊かな表情と内面を描く

千葉県立美術館に行ってきました。江口寿史さんによる女性の美を果てなく追い求めた45年間の軌跡を約500点のイラストで紹介する最大規模の個展で、ダイナミックで魅惑的な“彼女”展で、キュートでポップでお洒落な女の子たちに出会いました。千葉・流山市を拠点とする野球チーム「千葉パイレーツ」の活躍を描いた漫画「すすめ！パイレーツ」の原画も展示されています。（2023年1月15日まで）

: CDジャケット

千葉ゆかりの江口さん

江口さんは、1956年に熊本県水俣市の出身ですが、中学3年生の時に千葉県野田市に転居し、千葉県立柏高校を卒業されています。その後、漫画家としてデビューし、少年漫画誌の連載漫画を手掛けたり、イラストレーターとして活躍されています。そんな江口さんが40年以上描き続けているのが女性たちのイラストです。江口さんは「女性への憧れや尊敬の気持ちが強いのです。イラストでその思いを表現しています」と語っています。

潮風を感じる赤レンガの美術館

千葉県立美術館は千葉みなとのポートタワー近くにあります。秋の紅葉が似合う赤レンガの建物は、1974年に立てられました。50年近くも経過しているとは思えないほど、近代的でハイカラ、それでいて重厚な趣も感じられます。約１万坪の広大な敷地に8つの展示室があります。フラットで段差がなく、流れるような動線で展示を見て回ることができるのも特徴です。海の近くに建っているので、塩害対策のため外壁は常滑焼煉瓦が使われているそうです。