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鶏肉のピューレ(第12回のレシピ)を作った際に残った、鶏肉の煮汁を使ったレシピの 第二弾です。今回は卵とトウモロコシを使った中華風のスープです。 鶏肉の煮汁は、洋風だけでなく和風や中華の味付けでアレンジができます。味付けに しょうゆやカツオのだし汁を使えば和風に、ごま油を使えば中華風になります。 患者さまがスープを召し上がり、後から具剤としてパスタや野菜の刻んだものなどを加えて煮込めば、ご家族が食べてもおいしい具だくさんスープにもなります。鶏のスープをアレンジして、ご家庭でオリジナルのおいしいスープ作りを楽しんでみてください。 |
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![]() 鶏肉のスープ(鶏肉の煮汁) 1カップ 水 1〜1.5カップ とうもろこしの粒(缶詰などでOK) 50g たまご 1個 ごま油 少々(小さじ1/2杯程度) 塩 適宜 こしょう 適宜
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![]() @ スープを鍋に入れて煮立たせます。(スープを冷凍していた場合は、電子レンジで 温め解凍してから鍋に入れます)スープの味が濃い場合は、水を少しずつ加えて お好みの濃さにします。 |
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A トウモロコシを加えてしばらく煮込みます。 ごま油、塩、こしょうで味を整えます。 ![]() 一度ザルでこして滑らかにするといいでしょう。 |
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B ボールに卵を割り入れ溶きます。 コンロの火を止め、卵ををさい箸につたわせて細く糸状に鍋に落としていきます。 しばらくかき回さずにおくと、卵とじスープが完成します。 器に盛り付けて完成です。 |
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![]() ![]() ●ご飯を加えて雑炊仕立てにすることもできます。卵を加える前の段階でご飯(茶碗1〜1.5杯)を鍋に入れてしばらく煮込みます。ご飯の粘りによってとろみもつきます。 |
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![]() ![]() 残った煮汁はお料理の“宝箱” ![]() 鶏肉の煮汁を使ったレシピを二回にわたり紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。 フランス料理のレストランでは、鶏肉などを煮込んだ後の汁を煮詰めたものを「グラス」と呼んで大事に保存します。例えば20リットルの煮汁を煮詰めると、200ccのとろっとしたグラスができます。うまみが凝縮されており、ほかのいろいろなお料理に塩の代わりに加えることもあります。まさに手作りの調味料です。 このほかフランスの田舎料理で、野菜や肉を煮込んだ「ポトフ」がありますが、煮込んだ後に残った水分を煮詰めてソースにすることもあります。例えば、これにみじん切りにした玉ねぎとマスタード(粒からし)を加えるとお肉料理に添えるマスタードソースが出来上がります。レストランでも家庭でも「煮汁」は大事な素材の一つなんですね。 ![]() 私たちが毎日食べる和食でも、この煮汁が残ることがたくさんあります。お肉や魚介のしゃぶしゃぶをした後、魚の煮つけの後、ゆで野菜のゆで汁など・・・。そして、ケアフード作りでも肉や野菜を煮込む作業がよくありますので、煮汁がたっぷり残ります。これを使わない手はありません。 汁に具のかすなどが残っている場合は一度ザルでこしてください。くさみが気になる場合はにおい消しにショウガやネギを加えます。そして、ゆっくりと火を通し煮詰めていきます。水分がとんで、とろりとした状態になったら火を止めて冷まし、小分けパックに詰めて冷蔵庫や冷凍庫で保存しておきます。煮詰めると腐りにくく、冷蔵庫でも一週間は保存できます。(冷凍庫では一カ月は保存可能) これを炒め物や煮ものなどいつものお料理にちょっと加えてみてください。意外なほどおいしく仕上がります。残り汁を捨てずにひと手間をかけておいしい魔法の調味料に変える、これもお料理の醍醐味です。 見た目は形のないとろとろの状態だからこそ風味や味わいがいのちともいえるケアフード作り。いつもは捨ててしまいがちな煮汁や残りものをピューレやスープとしておいしく活用するひと工夫もお伝えできればいいなと思っています。 |
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