![]() 看護師、術後患者の状態把握に専念 清拭、体位変換、搬送、呼吸ケアもすべて分業 余裕をもった仕事に、若干物足りなさも 千葉県救急医療センター 看護師 藤田 恵理子 |
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平成25年11月9日から11月17日の7泊9日間、アメリカ、オハイオ州クリーブランドでの海外研修に参加し、感想含め学んだ事を報告いたします。 ホテルか美術館のような病院 クリニックの第1印象は、とにかく大きい。エントランスだけ見ると病院であることを知らなければ、日本人の私にはホテルか美術館などの公共施設なのかと間違えてしまうくらい、一見病院のにおいが感じられないという印象であった。ただ、行きかう人々は、白衣やスクラブを着ている人、点滴スタンドが付いた車椅子に乗っている人がおり、やはり病院である。 |
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今回の目的に、「開心術後を中心にどのような術後管理が行われ、医師、看護師、コメディカル間の連携が、どのように機能しているのかを実際に見学する」ということをあげていた。クリーブランドクリニックは2800人の医師・研究者、11,000人の看護師、41,077人の従業員から成り立っている非常に大きな病院である。各ICU内に透視下でIABP(大動脈内バルーンパンピング)やECMO(体外式模型人工肺)が導入できるほどの処置室があることに規模の違いを見せつけられた印象であった。 |
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実際に、施設内を見学し、ICU内も循環器を中心に見学させてもらい、感じたことは、患者一人に対し、様々な人々が連携し関わっていることに驚いた。ケアや様々なことを一人の看護師が担いコーディネートする日本の看護師とは違い、看護師は患者の状態を把握することに専念しており、清拭などのケアをする人、体位変換する人、患者の搬送だけをする人、呼吸ケアを専門に行っている人など、とにかく業務が細かに分業されていた。一人一人の業務負担が圧倒的に少なく、余裕を持って仕事をしているといった印象であり、日本のICUのように殺伐とした雰囲気はかけらもなかった。羨ましいと感じる反面、自分が同じような業務体系の中で働くことを想像した時、少々物足りなさを感じてしまった。 |
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アメリカの看護師は、髪が長くても束ねていない人や様々な色のマニキュアをしている人、当然のようにかなり大ぶりのピアスをしている人がいて驚いた。米国では肌や髪の色、人種、国籍、様々な人々が入り乱れており、画一的な身だしなみを統一する方が難しいのだろうなと感じた。 |
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今回の研修では、普段目にする事の無いシステムや雰囲気を目の当たりにし刺激の多いものとなった。研修前後でのシカゴ、ニューヨークの滞在も様々なトラブルは相次いだが楽しく充実した日々を過ごすことが出来た。シカゴではセグウェイツアーに参加し、ニューヨークではブロードウェイでオペラ座の怪人を観劇し、初めてづくしの旅となった。今回の研修参加にあたり、医療・福祉ネットワーク千葉および御尽力いただいた皆様に感謝致します。 |