千葉県がん患者団体連絡協議会、団体冊子「がんと生きる仲間たち」を配布

「がんにひとりで立ち向かわないで、仲間がいるよ」
がん患者さんにメッセージを送る珠玉の一冊

千葉県内のがん患者会9団体で結成している千葉県がん患者団体連絡協議会が、各団体の活動内容や連絡先、患者さんに向けたメッセージなどをつづった冊子「がんと生きる仲間たち」を発行、配布しています。

がん患者団体連絡協議会冊子

患者会9団体の活動
写真や吹き出しで分かりやすく

アイビー千葉(乳がん体験者の会)
京葉喉友会(喉頭がん、咽頭がん、下咽頭癌、舌がん)
行動するガン患者会「アクティブ」(がん全般)
千葉肝臓友の会(肝臓がん)
千葉県オストミー協会(大腸がん、膀胱がん、子宮がん、前立腺がん)
NPO法人支えあう会「α」(がん全般)
NPO法人ねむの樹(リンパ浮腫、乳がん)
NPO法人パンキャンジャパン(膵臓がん、胆道がん)
重粒子患者友の会(肺がん、前立腺がん、頭頚部がん、直腸がん)

9団体の活動について、カラー写真や吹き出し、統一した様式の表を活用してまとめています。活動を見比べたり、連絡先を把握するのにとても見やすいレイアウトになっています。県内のがん患者団体をまとめた冊子を初めて作ったのは2017年10月。今回は第3版。各団体にすぐにメールで連絡できるように、スマートフォンなどで読み込めるQRコードも付け加えられています。

そして、一番最初には千葉県がん患者団体連絡協議会の活動を紹介するページが加わり、2008年に結成して以来取り組んできた千葉県がん患者大集合の開催や、患者会とがん診療病院との意見交換会などについてつづられています。

冊子は、千葉県内のがん診療連携拠点病院や、協力病院などで配布しています。そして、東京都や埼玉県、神奈川県の拠点病院にも届けられています。他県の拠点病院にもこの冊子を届けたのは、「このような形で患者団体と拠点病院が協力し合える体制を作ることができますというメッセージを伝えたい」(千葉県がん患者団体連絡協議会の五十嵐昭子会長)からとのことです。

患者団体がまとまり、がん対策の推進にも大きな力に

患者団体は、それぞれがんの種類によって分かれていることが多く、設立の経緯や時期も異なるため他団体との交流があまりないのが通例です。他団体がどんな活動をしているのか、よく知らないという声も多いのです。

しかし、千葉県のがん患者団体は、2008年から年一回「千葉県がん患者大集合」を開き、9つの団体が協力して、“患者さんによる、患者さんのためのイベント”を開催してきました。その時、その時の最新の先端がん医療や、患者さんの意見や要望、想いを公開の場で取り上げ、医療や行政をはじめ、一般市民にも伝えてきたという実績があります。患者大集合を実行するプロセスを通じて、団体同士が知り合い、交流が生まれ、そしてがん医療政策の進展のために患者という立場でかかわっていく機会も増えています。

五十嵐会長は「この連絡協議会の役割や力はとても大きなものになっている」と言います。現在、この千葉県がん患者団体連絡協議会では、月一回、千葉県がんセンターでがん診療連携協議会との合同会議を開いています。医療者と患者さんが直接意見交換をしたり、インフォームドコンセントや緩和ケアをテーマとして合同のワークショップの計画を立てたりしています。こうした取り組みは、全国的にも先駆的な活動として注目を集めています。

シンボルリボン

治療中の患者さんの気持ち、要望をたった一人で医療者や行政に伝えていくのはとても不安で大変なこと。一人より分かり合える仲間同士、そして、団体同士が力を合わせることで、より大きなうねりとして患者さんの思いを上手に分かりやすく伝えていくことができる。千葉県がん患者団体連絡協議会はそんな力強いメッセージを発信し続けています。

冊子「がんと生きる仲間たち」の入手方法

この冊子は、千葉県がんセンター(1階ふれあい広場)のほか、千葉県内のがん診療連携拠点病院、協力病院などに置いてあります。
冊子ご希望の方は、千葉県がん患者団体連絡協議会事務局までお問い合わせください。

千葉県がん患者団体連絡協議会 お問い合わせ
〒260-0802 千葉県千葉市中央区川戸町518-7
Tel  090-5203-9482
Fax  043-308-5744
五十嵐昭子 会長