【ステイin千葉を楽しもう!】第4回 銚子・犬吠埼の日の出を拝み、九十九里浜で波と戯れながらの撮影。千葉の海辺でぜいたくな夏のひと時を味わう。

猛暑が続いています。新型コロナ対策でマスクもしているし、顔付近は熱帯雨林か蒸し風呂状態。お出かけもままなりませんが、気持ちだけでもさわやかな風を感じたい今日この頃です。第4回は、朝日と夕陽、そして夜景も楽しめる全国的にも美しい海辺の町、銚子と九十九里浜です。今回も千葉市在住の写真家・飯田隆志さんの素晴らしいカメラワークとエッセイでお伝えします。

第4回 銚子・犬吠埼の日の出を狙い、屛風ヶ浦と刑部岬の絶景を堪能。日本の渚百選・九十九里浜で早朝の白砂青松を楽しむ旅。

今回紹介する「銚子~刑部岬~九十九里浜」のシリーズは、日の出の写真が手元になかったので、本番前のお試しのつもりで予定を立てたものです。犬吠埼で日の出を撮って、そのまま帰りながら九十九里方面もまわろうと考え、ついでに海水に浸かってのアングルを試みようと思い、着替等も用意し準備万端で当日を迎えます。

前夜、雲が広がってきて怪しげな感じもしましたが、「なるもなんとかなるべぇ~」と決行することに。夜明け前の3時には出発するので、機材を積んでから仮眠をし2時45分の目覚ましがなる前に起きます。私はこういう時なぜか予定時間ちょい前に目が覚めるんですよ。で、予定通り3時に出発し東金街道をひたすら下ります。

途中求名あたりから蓮沼の方へ抜け、九十九里ビーチラインを通るのがいつも使うルートなのですが、この時に限ってナビが広域農道を通過するルートを出し、珍しくナビ通りに進んだら街灯はないわ…真っ暗だわ…対向車もないわ…当然人の気配もないわ…で、赤信号で止まった時は怖くって正面の信号凝視していました。そんな恐怖?の道中も終わりに差し掛かりドーバーラインを半分過ぎたあたりで雨が降り出す。しかし、ここまで来て引き返すわけにもいかず、犬吠埼灯台付近到着。時刻は4時半頃。

犬吠埼で日の出撮影。カメラはマニュアル設定で、露出を抑える

多分ここがいいだろうと見当をつけたのが、灯台を正面に見て右側にある何かの碑の所。通り雨だったらしく雨が上がったので動き出す。辺りは真っ暗だけどハンディライトの明かりを頼りに三脚・カメラを設置して試し撮り。ここで気をつけたいのが、露出をカメラ任せにするとやたら明るく撮れてしまう(カメラの特性で暗い場所などを明るく見せようとしてしまう)ので、マニュアルで設定するのがお勧め。また、モニターにプレビューが表示されたり画像チェックのため再生したりした時に、周囲が暗いから明るく見えてしまうので注意が必要です。

日が昇る前に何枚か試したけど、どうも位置が悪そうなので灯台を挟んで反対側の君が浜の方へ移動。ちょうど良さそうなポイントがあったので設置し直しました。日の出と言っても水平線上に雲があるし、上空にも雲が多いけど、何とか隙間から顔を出した日の出が撮影できました。

日の出の撮影が済んだので車の中でちょっと一休みしたのち、次の目的地・屏風ヶ浦へ移動を開始。先ずは記念で犬吠埼灯台を一枚、流石に朝の6時半だと人が極端に少ないです!!

ドーバーラインをちょこっと走って千葉科学大や銚子マリーナの方へ降りて行きます。

銚子市観光協会公式サイト・犬吠埼灯台

東洋のドーバー、屛風ヶ浦遊歩道。切り立つ断崖の雄大な姿に魅せられる

銚子マリーナ海水浴場のところにある駐車場の端から屏風ヶ浦遊歩道が続きますので、なるべく遊歩道の近くに車を止め、三脚とカメラバックを担いで途中写真を撮りながら歩いていきます。遊歩道が崩れてこの先通行止めのバリケードが出るまで約4kmくらい歩いたかな。パッとしない天気でしたが、崖のすぐ下を歩くというのはなかなかに面白いものです。

銚子市公式サイト「あんだこれ銚子」・屛風ヶ浦遊歩道

刑部岬から九十九里浜を眺める

往復で小一時間歩いたのちは再びドーバーラインに戻り刑部岬へ。ここも以前から展望台があるな~どんなところかな~と気になっていた所です。「飯岡刑部岬展望館~光と風~」に到着、時刻はまだ8時ちょっと過ぎたくらい。展望館自体は開いていないが1階のトイレと3階の展望デッキは24時間利用可能だそうで、朝早くても夜遅くても入れるなら次は星空の撮影で行ってみようかと思案中。

旭市公式サイト 飯岡刑部岬展望館~光と風~

明け方心配した天候もほんの少し回復し、青空が見えるようになりました。刑部岬から見る九十九里方面の景色はまさに絶景です。なんでも「日本の夕陽百選」「日本の朝日百選」「日本夜景100選」「日本夜景遺産」「ちば眺望100景」に選定されているそうです。

じゃあ岬の下から見上げる景色はどうなのと臍曲がりな考えを抱き、地図と睨めっこしながら岬の下へ到着。

普通に波打ち際から撮ったけど、いまいち砂浜が間延びしてる感じがしてズボンの裾を膝まで捲り上げ、濡れるの覚悟で膝下ギリギリまで海に浸かり再度撮影。これで天気が良ければいいのにな~と思い、いつかは再チャレンジだと決めて海から上がり最後の撮影地九十九里浜を目指します。

九十九里浜はビーチタワーがお気に入り
どこまでも続く波打ち際で無心にシャッターを切る

さて九十九里浜ですが、飯岡から太東まで全長66kmもある日本最大級の砂丘海岸でして、よっぽど端っこでなければほぼ砂浜と波打ち際だけの写真が撮れます。そうすると、どこで撮っても同じなのですが、私は何故か不動堂にある九十九里ビーチタワーがお気に入りスポット。なので今回もそこで撮影しました。

元々ここでは潮の満ち引きの中に膝ついて撮るつもりだったので、周りの目も気にせずズボンも捲らず正座して撮影しました。考えていたのとズレはありますが、まあこれはこれでいいかって感じで撮れたので撮影終了とします。

九十九里浜を後にして家路を辿るのですが、潮で濡れた足を流して着替えしなきゃ痒くなってしまうので途中のドラッグストアでペットボトルの水を買い、そこの駐車場で足を洗って着替えも済ませ、お昼ご飯どうしようか考えながら帰宅しました。(なんせ撮影終了時でやっと10時ですから……)

別の日に撮影した九十九里ビーチタワーの写真も並べます。タワーがみょ~~んと歪みながら傾いていますが、これは人間の視角よりかなり広く写るレンズを使用しているからです。決して斜めに立っている訳ではありません。

【余談①】九十九里浜は全域を千葉県立九十九里自然公園に指定されていて、日本の白砂青松100選・日本の渚百選に選定されているそうです。

【余談②】ドラッグストアから東金市街に戻る途中、ガラス工房を発見しました!機会があればぜひ立ち寄りたいと思います。