【ステイin千葉も楽しもう♪】北総の小江戸、香取市の水郷佐原あやめパークで高貴な「紫」に染まる旅。藤棚をデジカメとフィルムカメラで撮り比べる

千葉県民の“心のふるさと”といえば…香取市の佐原です。佐原は江戸期に利根川水運の中継基地として栄え、今もその面影を色濃く残す情緒あふれる風景が広がっています。古い町並みの中を通る水路を下る舟巡りや、水辺に咲くアヤメ、ハスはその象徴とも言えます。日本最初の全国実測地図を作った、われらが伊能忠敬ゆかりの地でもありますね。

今日は、そんな佐原が最も華やかで高貴な空気に包まれる春は4~5月の様子をご紹介します。「水郷佐原あやめパーク」の藤棚やアヤメを写真家・飯田隆志さんの写真とエッセイでお伝えします。今では珍しくなったフィルムカメラとデジタルカメラの撮り比べが必見です。

八重の桜ならぬ、八重の藤に出会った。
サッパ舟とのコラボもフォトジェニック

春に旅行でも行こうかと考えていた頃、栃木県はあしかがフラワーパークの藤棚が見事だと聞きました。今までに藤棚って撮ったことないな…と気づきました。それならば、今年は藤棚の撮影にチャレンジしようと思い立ちました。足利はまだちょっと無理でも千葉にも藤棚あるんじゃなかろうかと探してみた所、香取市の「水郷佐原あやめパーク」に大きな藤棚があると知り、「観藤会」が開かれるとの情報もあったので行ってみることにしました。

水郷佐原あやめパーク公式サイト

そして今回の使用機材はデジタル一眼カメラ、フイルムカメラ、そしてコンパクトデジカメの3台で、大きい方に使うレンズはいつもの機動性重視の高倍率ズームと最近必須となったマクロレンズのセットです。

数十年前に比べ綺麗に整備された駐車場に車を停め、入場料を支払いいざ園内へ!
ゲートをくぐると広場があり、その先に大きな菖蒲田があります、そしてその先に長~~い藤棚が横たわっています。また、菖蒲田の手前にも左右に藤棚があるので、先ずは向かって右手の藤棚の方へと視線を向けました。「あれ、なんか見覚えのある藤じゃなくって」「あれ?違うのかな?」と思い近づいて見ると、そこにあったのは八重の藤でした、実は今まで八重の藤があるだなんて知らなかったので驚きました。(香りにもビックリ。意外と香り強いです…)

フイルムカメラとコンパクトデジカメで撮り比べて見ました、コンパクト機の方は腕を目一杯伸ばしてなるべく花に近づけて撮りました。そういうことができるのがコンパクト機の良い所ですね

フィルムカメラで撮影

コンパクトデジタルカメラで撮影

藤のトンネルを抜けながら…

次は長い藤棚の方へ、この藤棚はその下が通路となっていて藤のトンネルとなっています。期待していたより花の房が垂れておらず、満開にはちょっと早いみたいだったけれど、それなりに見応えもあって良かったです。そしてこの藤棚には普通の藤と八重の藤とが混在していました。フィルムカメラで撮影しました。

藤のトンネルを抜けると右手に橋があり、サッパ舟周遊コースがある池(正確には与田浦の一部)にある島へとわたります。そして橋を渡り切る前に振り返ってちょっと高い位置から、今度はフイルムとデジイチで撮り比べてみました。ちなみにレンズは同じです。藤の花の色合いの違いが楽しめます。

フィルムカメラで撮影

デジタル一眼カメラで撮影

橋の近くに咲いていた花や、花壇に咲いていた花達は、デジタル一眼カメラで収めます。

途中、背景にたまたま通りかかったサッパ舟を入れてみたりで画面に変化と場所の説明をつけます。

見事な藤棚を仰ぎながら

この時に気付いたのですが、ここ水郷佐原あやめパークには藤棚が8基もあるんですね。ここの藤はどうやら一種類だけのようで、しかも見慣れた形の花が連なっています。トンネルの方と比べるとちょっとボリューミーかな。垂れてる房の本数多いし、そこそこ房も長く垂れています。デジタル一眼カメラで撮影していきます。

八重の藤に比べると香りもそんなに強くないので、種類によってこんなにも違うんだなぁと実感しました。

種類が豊富な菖蒲田

次の藤棚へ行く前に、まだ成長してなくて草丈が低いのが並んだ菖蒲田に惹かれ一枚。

こうやって見るといろんな種類のが植えられていることが良く分かります。

4基目の藤棚はコンパクト機で撮影。こうやって見るとデジイチとそんな差異はないかな。

タンポポの綿毛をマクロレンズをつけて、寝転んで撮影

5基目の藤棚に移動する前に、黄色いの菖蒲とタンポポの綿毛をフイルムとデジイチで撮り比べします。タンポポの方はマクロレンズを付けて、寝っ転がっての撮影。色味も再現度もかなり違うのがお判りでしょうか。

あと、デジイチで撮ったタンポポの方は画面にゴミが写り込んでいるのが見えますでしょうか。これがレンズ交換時等で進入してくる埃などが受光部にくっついた物なのです…。

正面ゲートから見て一番奥にはハスの回廊がありますが、こちらはまだまだ葉も出ていない様子。


そして近くにあった5基目の藤棚を見落としたことが判明。そのまま藤棚6基目へ。ここは今まで見た中では棚の規模こそ小さいものの、そこそこ房が長く割と固まって咲いているので見応えたっぷりでした。

良い感じに光が当たっていた植樹の幹を撮ったり、睡蓮やが菖の花を撮ったりしながら歩を進めました。

7基目の藤棚も見落とし、気づけば園内をほぼ1周しました。ゲート近くの藤棚2基、普通の藤と八重の藤とのコンビネーションを撮影して楽しみました。スライドショーでお楽しみください。

舟乗り場近くのあった玉と、記念写真用に置いてあるサッパ舟の上でバケツ栽培してあった菖を撮り今回は終了としました。

コンパクトデジカメの良さに気付く

しばらく前には誰もが使っていたなじみのあるフイルムカメラ。現在フイルムは販売されてはいますが、取り扱っている店が少なかったり、当時に比べフィルムの値段が高騰しており、さらに現像する店も極端に減ってしまい…気軽にいっぱい撮ることができないのです。フイルム使用時のサブ機としてコンパクトデジカメ (激安中古)を導入したのですが、ここ数回の撮影でカメラを使い分けてみた感想としては、「コンパクト機も良い、意外としっかり撮れる!」です。

私が使用しているコンパクト機は2009年春に発売されたカメラです。起動が遅いとか最高感度が足りないとか、それなりに古いから技術が足りていない感はありますが、ダメというほどでもないので、今後もちょこちょこ使っていこうかと思います。結論として、「コンパクトデジカメを導入するのであれば5年前ので十分使える。10年以上前のはちょっと厳しいかもしれないけれど、普通に使うには問題ない」です。次はスマホのカメラ機能とコンパクト機を撮り比べて見ようかな。