【ステイin千葉も楽しもう♪】初夏の千葉市都市緑化植物園は百花繚乱。見たまま、感じたままの瞬間を逃さない!コンデジとスマホで撮り比べる
四季折々、違う表情を見せる千葉市都市緑化植物園。この「ステイin千葉」シリーズでも何度も取り上げている私たちのオアシスです。特に初夏のこの季節は旬の花が咲きそろい、百花繚乱の光景に圧倒されます。市民バラ園の見事さは有名ですね。樹々の深い緑を背景に色彩豊かなアジサイやハスなど様々なお花が伸びやかに咲き誇り、私たちに癒しと幸福感をもたらしてくれます。
今回は、写真家・飯田隆志さんの写真とエッセイでお送りします。写真は、コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)とスマートフォンのカメラ機能を使って撮影されました。飯田さんは写真撮影のプロフェッショナルですけれども、今回は「散策を楽しむ皆さんが手にするカメラと同じものを使って、同じように目で見たまま、感じたままを撮ってみた」とのことです。目で見た瞬間の感動をまずはそのまま楽しむ、そして手持ちの小さなカメラで気軽に撮る。心のシャッターを切りながら、さあ、一緒に散策を始めましょう。
千葉市都市緑化植物園
心のシャッターも切りながら、初夏の花と緑を愛でる
コンパクトデジカメとスマホカメラで感動の瞬間をとらえる
今回はちょっと趣向を変えて、全てコンパクトデジタルカメラ(以後コンデジと略します)とスマートフォンのカメラ機能を使って撮って来ました。撮影後の色味調整や明るさ等の調整は一切無しの撮って出しです。
「なんで一眼レフ使わないの?」と聞かれそうですが、このコーナーに投稿するにあたって良く機材の話をしてきましたが、「コンデジもスマホもちゃんと使ってみないことには偉そうなこと言えないんじゃないか」と反省もあって、今回はこの2つを使っての撮影にチャレンジすることにしました。カメラですが、コンデジは12年前の機種、スマホは7年前の機種で、撮影画素数は両方とも約1200万画素とそろっていました。
まず、駐車場脇の生垣にはフェイジョアとホタルブクロが咲いていました。
改めて見比べてみると、両方とも思った以上にかなり細かい所まで写っています。さすがにコンデジの方は古いので、発色がいいとは言えない状態ですが、後処理をしっかりすれば大丈夫な範囲です。そして両方共に撮ってて思ったのですが、ファインダーを覗かなくていいのとカメラが小さいので、腕を伸ばして込み入った場所や柵の中まで腕を伸ばして撮れるのも便利です!!(老眼進んで離したほうがモニター見やすいというのもあるけど……)
また、コンデジはズームも付いているのでなるべく焦点距離を長くして撮ります。スマホも同様に画面を触りながらズームしたりできます。これは近接での撮影が苦手なので少しでも大きく写すためと、広角側で撮ると歪みが出やすいからそれの防止も兼ねてます。
フェイジョアは立つ位置とちょっと離れているので腕を伸ばして撮影します。
まずはスマホで撮影。
フェイジョア
続いてコンデジで撮影。
ホタルブクロ
ホタルブクロはコンデジを使い、両膝をついて低い位置から撮影したり、勘を頼りに少し見上げてみたりしました。雨粒が花弁を滑るように伝うさまが撮れました。
歩を進めると左手に「みどりの相談所」があり、柏葉紫陽花と薔薇と睡蓮がお出迎え。
柏葉紫陽花
バラ
続いては、バラです。
睡蓮
睡蓮はコンデジの取り回しの良さを生かし、真上や真横近くからも撮りやすかったです。
スマホでちょっとあおり気味に撮った柏葉紫陽花ですが、うまく手前の花にピントが合わせ奥行きのある一枚になりました。スマホでもピントの置く位置と構図によっては奥はぼかしたような写真になるんですね。
額紫陽花
温室に向かう途中にあった額紫陽花。コンデジを使い、ちょっとだけズームしたのとさらにズームしながらマクロ域で撮ったのと、俯瞰も追加。
デジタル一眼カメラを扱う時のように、その都度レンズを変えなくて済むのも超便利だと思いました。
温室では崑崙花とパキスタキス・ルキアを撮ってみました。
実はこの写真、数枚撮ったうちの一枚なんです。光の条件がよくなかったのかなかなか思うところにピントが合わなくて、数枚失敗しているんですよ…。
スモークツリー
温室を出て市民バラ園に向かう途中、見た事もないフワフワモコモコの木を発見!スモークツリーというウルシ科の落葉樹で、見た目からケムリノキともいいます。例の如くズームしてちょいアップで撮ってみたものの、なんかよくわからない物体みたいで気色悪い…。
なので全くズームしない状態(広角側)で自分が引いてみたのと寄ったのと撮ってみました。
開けた場所なら、こうやって自分が動いて大きさ調整するのもありですね。撮影の基本でもあります。
樹々と空のバランス
続いて、振り向いて樅の木を撮ってみました。
あおり気味で撮った方の樅の木が若干傾いているのが分かりますか?広く撮っているのであまり気にならないが、近寄っての写真だと結構気になるかも。もう一つ、画面に対し空の写る範囲が違うだけで、ここまで明るさが変化するのは意外でした。雲も切れ間が目立つようになり、気温も高くなってきました!
市民バラ園
市民バラ園ではそろそろ春のシーズン終わりらしく、枯れてる花が多かった中、綺麗に咲いているのをチョイスし、花に寄りながら撮影。なんで寄って撮るかというと、引くと花の周りに空間が出きて背景がごちゃごちゃしたように見えるからなのです。雑草や緑が写るにはいいけれど、地面の茶色が写るのはできれば避けたいですよね。単純に迫力が出ていい、と言うのが一番の理由です。
スライドショーでお楽しみください。
バラ園を出て目の前の灌木見本園を見ると、珍しい花が咲いていました!更紗空木(サラサウツギ)と言うらしいです。
そのまま右を向いて北門の方へと目を向けると、白と青の紫陽花が咲いています。ブルーとホワイト、葉の深い緑のコントラストがとても涼やかです。
カメラとスマホの「ズーム」の違い
撮影位置を動かずにスマホでズームなしとズームありで撮ってみました。
Web上だとわかりにくいかもしれませんが、ズームした方が画質悪いんです。これはスマホの特性でズームといってもレンズを動かしてのズームではないからなんですね。ちょっと専門的な話になるのですが、いわゆる普通のカメラ(コンデジも一眼カメラも)のズームはレンズが動いて被写体を拡大しています。それに対して、スマホのは拡大用に稼働するレンズがなく、受光素子(フイルムに当たる部分)に届いた絵の指定された部分を切り出し、拡大した上で足りないデータを補完するという仕組みです。普通のカメラのズームは「光学ズーム」、スマホの方は「デジタルズーム」と呼びます。ちなみに、「デジタルズーム」はコンデジやビデオカメラにも搭載されています。
角を曲がった所には薄紫の紫陽花が木陰で咲いています、ちょっと立体的に見えるように花の向こう側の日向を背景に入れてみました。
真上からのアングルは自分の影が入らないよう気をつけたり、またそれを生かした構図も面白いかもしれません。コンデジのマクロはピント合わせが大変(古い機種だからかな?)ですが、これまた良い感じになりました。
渓流はローアングルで迫力ある構図に
人工渓流では、流れを渡る石の上に膝をついてコンデジを持った手を水面まで下げローアングルで狙います。
普段は見れない構図で迫力も増したような気がします。こういった撮り方が出来るのが小さいカメラの良いところですね。ただし、スマホにしろコンデジにしろ水没の危険性があるので、ストラップ等を使用して落とさないように充分注意しましょう。
最後に生垣見本園回ろうと思ったのですが、日差しが強くなってきてかなり汗もかいたのでスマホでバラの蕾を撮って終わりにしました。
【追伸】
この時期からは動き回ると汗をかきやすくなるので、こまめに水分補給をするよう心がけましょう。今回は長時間は居ないだろうと思っていたのが敗因。出来れば日除けもあると良いかもしれません。日焼け防止のアームカバーや、UVカットの帽子とかが動きやすいのでいいと思います。本当は日傘が欲しいところですが、傘を差しながらの撮影はかなり難易度が高くなるような気がします…。