千葉県がんセンター研修医の先生に本を贈る。黒木登志夫先生の「知的文章術入門」。簡単、明瞭、論理的な書き方、考え方学んでほしい

論文執筆、診断の組み立てにも役立つ本
黒木登志夫氏の新書「知的文章術入門」

NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉は、千葉県がんセンターで研鑽を積む臨床研修医1年目の12名に、黒木登志夫氏の新書「知的文章術入門」(岩波新書)を寄贈しました。3月9日に千葉県がんセンターにて寄贈式を行いました。

 

 

千葉県がんセンターで行われた贈呈式で、NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉の竜崇正理事長は「私自身もこの本を読んでとても勉強になった。論文やカルテを書く際には、ぜひ簡単、明瞭、論理的に書いていただきたい。簡単で明瞭は、診断の道筋を考える時も大事な考え方になります」とメッセージを送りました。千葉県がんセンターの飯笹俊彦病院長は「黒木先生は熱心に研究し、何本も論文を書いておられた。数多くの論文を世に出せるのは、それだけ論理的に書いている証拠。皆さんは、これから医師として40年以上活躍できる。ぜひ頑張っていただきたい」と話し、エールを送りました。

贈呈式に出席した研修医一人ひとりに本を手渡し、記念撮影を行いました。

黒木氏は日本を代表する医学者でサイエンスライター(日本学術振興会学術システム研究センター顧問、東京大学名誉教授、元岐阜大学学長)。がんの基礎研究に携わる中で、300本以上の英文論文を執筆してきました。論文執筆の指導や審査にも長年関わってきた経験をもとに、分かりやすい文章の書き方や情報収集の方法を一冊にまとめたのが「知的文章術入門」です。

ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥氏が、整形外科医から研究者の道を選び、方向性や進路で悩んだ時に、黒木登志夫氏の著作「がん遺伝子の発見」を読んで、もう一度研究の道を目指す決意をしたというエピソードも知られています。