【ステイin千葉も楽しもう♪】多古町の日本寺、匝瑳市木積地区の龍頭寺で藤を愛でる。上品な薄紫の藤花に包まれて歩く。
5月に入って新型コロナウイルスが2類から5類感染症と位置づけが変わり、生活、社会にも活気が戻ってきました。「ステイin千葉」企画も立ち上げて3年が経過。コロナ感染を避けるために買い物や散歩もはばかられる中で、「もしお出かけできるチャンスがあれば、ここはいかが?」と近所でも楽しめる千葉のスポットを紹介してきました。そして今、遠出も旅行も遠慮なく楽しめるようになっても、この“ご近所ディスカバリーマインド”はなくなりはしません。これからも近所、我らが千葉の魅力をたくさんお届けしたいと思います。
今回は、成田空港にも近いところにある千葉県多古町の「日本寺」と匝瑳市木積地区の「龍頭寺」に咲き誇る藤の花をご紹介します。日本寺は、あじさいで有名ですが実は藤の花も見事なのです。龍頭寺は樹齢100年を超える立派な大藤が注目を集めています。丁寧に手入れがされた藤棚と奥ゆかしい藤の色をお楽しみください。
千葉市の写真家・飯田隆志さんの写真のエッセイでご紹介します。
まずは多古町、日蓮宗の古刹「日本寺」へ
読み方は…「にちほんじ」
さて、また藤の季節がやって参りました。前のシーズンでは佐原水生植物園が良いとの情報で行ってきたのですが、へそ曲がりな私は「行くなら違うところがいい!」と思いまして、今年もネットで情報をかき集めました。で、候補に上がったのが多古町の日本寺と匝瑳市木積地区の二つ、車で10分くらいしか離れてないので2か所同日に回ることにしました。
日本寺の方は、以前より目の前を幾度となく通過していて「なんか良さそうなお寺さんあるな。緑がきれいな頃に撮影に良さそうだな」とは思っていました。でも、藤棚が立派だとは全然知らなかったどころか、実は紫陽花で有名だったとか、そもそも読み方も間違っていて、世間一般的には日本寺と書けば読みは「にほんでら」じゃないですか?ところがあれで「にちほんじ」と読むそうでしてね、驚きの連続でしたよ。もう一つの匝瑳市の方は300年前から藤蓑作りが引き継がれていて地区内には約250株の藤が植えられ、龍頭寺には花の房が1m~1.5mになる樹齢100年を越す「大藤」があるとの話でしてね、これもまた今回調べるまで全く知らなかったのです。
迎えた当日、10時過ぎくらいに出発し国道51号をひたすら成田方面へ。酒々井で国道296号と交差してるのでそこを右へ。あとは道なりに進み富里・芝山を抜ければ多古町に到着。ファミレスで昼食をとり、隣にある昔ながらの衣料品店の店構えに惹かれてちょっと寄り道。履いていた靴の踵から浸水するようになっていたので、良さそうなのあるかなと探したら私の足にピタッときてしかもお手ごろ価格なのがあったので購入。
ファミレスから国道へ戻り道の駅多古あじさい館のところで左に曲がり、右手にあじさい公園を見ながら進み突き当たりを右へ、栗山川を渡り坂道を登れば左手に日本寺の入り口が見えてきます。案内に従い山門横の駐車場まで車を入れ、カメラを持って歩き始めます。
山門前の夫婦銀杏、超ワイドレンズ使ってもテッペンまでは入りませんでした。
そして山門をくぐり本堂へと進みます。
日に透けた赤い紅葉が印象的でした。
本堂と鐘楼、これもあれこれ逸話があるようなのですがここでは省略します。
本堂の左手に藤棚
規模は小さくとも、存在感ある花房
本堂を正面に見ると、左手に目的の藤棚がありました!規模としては思っていたより小さいですが、樹齢がかなりある様で長い房が揺れていました。
撮っていて感じたのですが、藤棚と藤の花は確かに物は一緒なんですが、写真としては別物で捉えた方が良い様に思いました。望遠レンズを使い、良い感じに日が当たっている所やうまい具合に花が重なって見える所を切り取ってみました。
藤はそこそこ撮れたので、せっかく来たのだからと境内を回ってみることに。最初に見つけたのが大きめの紅葉、ちょうど実ができていました。
日に透け青々とした葉が綺麗です。
本堂向かって左手奥の方に妙見七面宮と豊田・岡田両稲荷が祀られていました。神仏習合の名残かな?お稲荷さんの方は両社共にかなり趣のある鳥居が並んでおり、絵になる風景です。
そして妙見さんの方はどうやら波の伊八の彫刻がある様です。
名残惜しいのですが、後も控えてますのでここは終了。最後に本堂を拝し次の拠点に向かいます。
匝瑳市の龍頭寺
藤づくしスポット。樹齢100年超の大藤にも期待。
初めて行く場所でもあるし、道も細いところ通るようなのでナビに「竜頭寺」と目的地をセットして出発。ゆっくり走って、目的地近くではほぼ徐行に近い速度でも10分ちょっとで到着。無料臨時駐車場が数カ所あってそこに車を停めて歩きます。
一番最初に目についたのが真っ白の藤の花。正直、藤は紫系しか無いと思っていたのでびっくり。そして白い藤が青空によく映えること!
さらに細かい路地に入ると見えてくる「福箕と藤の里、おせん様の藤園」が藤まつりのメイン会場なのでしょうけど、どうも人の流れはその先へとあるようで行ってみることにしました。途中あちこちに色とりどりの藤の花が咲いています。
自然ふじ園散策道を歩く
藤の回廊、トンネル…野趣あふれる散歩道
何やた立ち止まって下の方絵を眺めている人がいます。なんだろうと思って見てみると、降りた所に藤がいっぱい咲いています。
一部は自然のまま、一部は手を入れているようです。はやる気持ちを抑えつつ坂を降ります。けっこう急なので走ったら危ないですよ~。そこは藤棚の回廊やトンネルがあって野趣あふれる場所でした。ちなみに、文を書くにあたり調べたら、「自然ふじ園散策道」という場所らしいです。スライドショーでお楽しみください。
来た道を戻り藤まつりの会場の方へ入ってみます。時間的にイベントも終わっていたのですが、かえってそれが功を奏したのか人がいなくて写真撮りやすかったです。広くもなく、かといって狭くもなく、よく盆踊りとかで使われる公園くらいの広さでしょうか?そこの天井、屋根部分が一面藤です!!超ワイドで撮影したので、多少誇張されておりますがこんな感じです。
そこで向きを変えたり、時には腕を思いっきり伸ばして撮ったのがこちら。
さらに会場周囲の藤も
樹齢100年超の大藤と対面
垂れ花の妙を堪能
そしてナビにセットした龍頭寺へ。おせん様の藤園のすぐ向かい側で、当然歩いていけます。ここは樹齢100年を超える藤があるとの事でみてみたかった場所、そこそこ急な坂を降りると途中あたりから藤棚が見えてきます。
太い幹から枝を巡らし長い房で咲く姿は見事でした。
スタート遅かったり、一部脱線したりで滞在時間は短めでしたが、藤の花を堪能した1日でした。
ワンポイトアドバイス
場所的に道が細かったりややこしかったりするのでお車で行かれる際は安全運転と譲り合いでお願いします
又ナビをセットるす際は龍頭寺を目印にするのをお勧めします。時期になると八日市場駅前の観光物産センターから周遊バスも運行されるようです。
Information
【千葉県香取郡多古町の日本寺】
【千葉県匝瑳市の龍頭寺】