【ステイin千葉も楽しもう♪】千葉市美術館が異次元の動物園に!?熊やライオン、キメラまで…クスノキの彫刻アート。“多様性”を体感できる2023夏

多様性、持続可能性、異次元…最近、良く耳にする言葉です。言いたいことは分かる気がするけれども、具体的にはどうもピンと来ない。そんな感覚はありませんか?そんな言葉たちをうまく“見える化”しているのが今回のステイin千葉です。行先はおなじみの千葉市美術館。2023年夏の企画、彫刻家・現代アーティストの三沢厚彦氏による「ANIMALS(アニマルズ」です。樟(クスノキ)を彫ったかわいいパンダやウサギ、リス。ライオンや熊のどう猛な動物たちもいて、存在感たっぷりだけれど、何か言いたげで、どこか温かく、コミカルで愛嬌たっぷり。私達人間だって、みんなそんな一面を持っていませんか?!

今回は、千葉市美術館が大好きな大西眞澄さん(NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉常任理事)の写真とエッセイでお伝えします。

三沢厚彦「ANIMALS」
2023年6月10日(土)~9月10日(日)
千葉市美術館

千葉市美術館が丸ごと動物園、「三沢厚彦 ANIMALS」展

久しぶりに千葉市美術館に行き、6月10日から開催されている日本を代表する彫刻家三沢厚彦氏の「ANIMALS」を観てきました。
動物を樟で等身大に彫り、油絵具で彩色して動物のリアリティを追求していく革新的な造形の数々、千葉県初の個展です。大谷幸夫氏の設計による千葉市美術館すべてが展示会場となり、そこに棲んでいるかのように親しみやすく、コロナ禍で長らく外出を控え、しぼんでしまっていた好奇心がムクムク起き上がってきました。

さっそく受付で迎えてくれた動物たち。クマ、パンダ、壁にはキメラの画。

 

展示のレイアウトは、森の中を探検するような感じになっています。明るさも調整されていて、好奇心がかき立てられます。カーテンの奥をのぞくと…!?

展示の途中には「中庭」と称する三沢さんのアトリエコーナーもあります。展示開催期間にも創作活動が現在進行形で進みます。

撮影許可されているクマたちのコーナー

細部までリアルな動物の姿を彫刻してありながら、その表情はどれも言葉では言い表せない正体不明のユニークさや不思議さを醸し出しており、どこか、ファンタジーの世界の生き物を目の前にしているかのような印象です。(三沢厚彦氏について書かれたものから引用)

トルストイの「3匹のクマ」の世界観を思わせるクマたち。

クマを背景にクマが立つ…。

対峙するクマたち。

近づいてみると、手の爪、足の爪がリアル。ちょっと怖い?!

でも、丸いしっぽ、後ろ姿はキュート。

実物、寓話や神話、キャラクター…
人間は動物をいつも近くに遠くに見ている

こちらも自由に撮影できるコーナー。

 

作品に近づいてみると、彫刻刀の当て方が毛並みに添っていて、リアル感を引き出していることに気づきます。眉間からしっぽの先まで細かく丁寧に彫りこんであります。作品に触ってはいけないのですが、思わず手を触れて撫でてしまいたくなります…。

作品の原型となるような小動物たち。表情もしぐさも豊かで今にも動き出しそうです。スライドショーでお楽しみください。

撮影できない展示を含めると、まだまだたくさんの作品がありますので、ぜひ会場に足を運んでみてください。

動物(人間含む)の生きている世界はとってもカラフル!

図書室やエレベーターホール、さや堂にも、おられました

4階の「つくりかけラボ」では、来場者が作った思い思いのアニマルズが勢ぞろい。並べてみると圧巻です。

 

360度、どの方向から見ても様になる動物たち。

 

翼の彫りこみが素晴らしい!です。

 

そして、外にも。

海洋堂のミニチュアフィギュアをお土産に買いました。

参考

美術手帖 三沢厚彦の30年とこれからを見る展覧会。千葉市美術館と接続するその「多元性」

information

千葉市美術館

三沢厚彦「ANIMALS」
2023年6月10日(土)~9月10日(日)
期間中は、作家によるギャラリートーク(事前申込制)やワークショップ、学芸員による解説講演、ギャラリートーク、などが企画されています。詳細は千葉市美術館のホームページをご覧ください。