【ステイin千葉も楽しもう♪】千葉市美術館で江戸後期の絵師・岡本秋暉作品展。技巧をこらした花と孔雀の華やかさに魅せられて。平和を願う柿木の成長も見守る。
千葉市美術館では毎年夏を中心に大きな企画展が開催されています。今夏の企画展は、「岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師―摘水軒コレクションを中心に-」と「江戸絵画縦横無尽!滴水軒コレクション名品展」の二本立ての豪華な展示です。特に岡本秋暉の真骨頂である、孔雀と花木の組み合わせの花鳥画は筆遣いも緻密で今にも大きく羽を広げそうな動きを感じます。今回は豪華な企画展を、大西眞澄さん(NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉常任理事)の写真とエッセイでお送りします。まだまだ暑い夏休み、千葉市美術館に訪れてみてはいかがでしょうか。
岡本秋暉、孔雀を得意とする画人
「岡本秋暉」「肉筆浮世絵」「花鳥・動物画」を収集の柱としていた千葉県柏市にある摘水記念文化振興財団が所蔵しているものを中心に企画展が開催されています。岡本秋暉(1807-62)は、20代から絵師として活躍し、華麗な花鳥画、とくに“孔雀”を得意の名手として名を馳せた江戸後期の画人です。 透明感あふれる華やかな色彩と、羽の美しさを描き尽くす驚異の技巧で江戸の人々を魅了しました。一方で、小田原藩に仕える藩士としての顔も持っていました。(企画展パンフレットから)
今回は、18年ぶりの回顧展となります。会場では、約100件の作品を見ながら岡本の生い立ち、絵師としての人生と画業をたどることができます。
江戸絵画縦横無尽!滴水軒コレクション名品展
千葉県柏市にある摘水軒コレクションは、岩佐又兵衛 「弄玉仙図」(重要文化財)をはじめとする肉筆画浮世絵や、伊藤若冲「旭日松鶴図」等の花鳥・動物画を核とする国内有数の江戸コレクションを所蔵しています。(企画展パンフレットから)
今回は、選りすぐりの約100点が紹介されました。
えどわんグランプリ2024
「江戸絵画縦横無尽!摘水軒コレクション名品展」に関連して、12点の作品中 『推しの一品を選んで投票しよう!』の興味ある企画があり、会場出口に投票シールを貼るコーナーが用意されていました。
投票受付期間:6月28日(火)〜8月25日(日)/結果発表:8月20日(火)
5Fの常設展
「草月コレクション」や、興味深い浮世絵などが展示されていました。また、5Fホールには浮世絵版画 多色刷り体験スタンプの設置がしてあり、今回は歌川広重さんの「名所江戸百景 亀戸天神境内」でした。
平和を願う柿木プロジェクト
2022年2月に、「時の蘇生 柿木プロジェクト(宮島達男さん)」で被爆の柿の木2世として植えられた柿木がこの2年半で大きく成長し、柿の実もなっていました。木の根元には、今年のワークショップ 「小さなタイルに願いをのせて」(講師 羽山加奈子さん)で子供達がそれぞれの願い事や夢を乗せて作ったタイルが木を取り囲み並べられていました。
Information
「岡本秋暉 企画展」のサイト(2024年6月28日~8月25日)