令和元年度 患者会・患者サロン活動支援助成事業 活動報告
患者会・患者サロン活動支援助成事業
令和元年度 活動報告
千葉県内で活動するがん患者団体や、がん診療連携拠点病院等に設けられた患者サロングループの活動を支援しています。令和元年度は、千葉肝臓友の会、ちばグリーフサポート、千葉市生涯学習ボランティアの会「タオル帽子」、「がんとーく」の会の4団体のほか、継続の千葉県がんセンター患者サロンを含めて5団体を支援しました。各団体の活動内容を紹介します。
千葉肝臓友の会
(助成額 5万円)
千葉肝臓友の会は、肝臓病患者さん(主にウイルス性肝炎)の親睦・交流・情報交換を目的とする患者団体です。医療相談会、講演会を開催したり、電話や面談によるきめ細かい相談にも応じています。このほか、新治療技術や治療薬の開発、治療体制の整備、保険適用範囲の拡大について、患者さんの要望を国の政策にも反映させるための請願活動も行っています。自治体や保健所にもていねいな働きかけを行い、行政と連携しながらよりよい治療を続けられるような仕組みを考えています。
今年度の助成金を活用して、医療相談会や会員交流会を開きました。肝臓病専門の医師を講師に招いた講演会や病状についての相談会を設けました。新薬を使った治療対策、最新の飲み薬を使った肝臓がん予防対策などをテーマにを取り上げ、理解を深めました。
千葉肝臓友の会は、発足31年を迎えた令和元年度で活動を停止・解散することを決めています。JR船橋駅近くに構え、肝炎、肝臓がんなどの患者さんやご家族の支えとなって尽力されてきました。運営委員の高齢化や役員の病気治療なども重なり、会としてはその歴史に幕を閉じますが、村田充会長による電話相談等は今後も継続されるとのことです。肝臓病の苦しむ患者さんやご家族に寄り添い、国会請願等を含めた制度改革、治療・予防体制の強化に尽力された功績は大きく、当法人としても心から敬意を表したいと思います。
- 令和元年6月9日(日)13:30~16:00 船橋市本町4丁目自治会館
参加者20名
矢野光雄先生(アドバイザー)から、血液検査の数値の見方を中心に肝機能フォローや血液、造影検査の重要性について講話をいただきました。患者さんからの質問、個別相談にも応じていただき有意義な時間を過ごすことができました。 - 令和元年12月8日(日)13:30~16:00 船橋市勤労市民センター
参加者35名
「TLC最後の総会・交流会」
TLC32年の歴史に幕を下ろすことになるため、解散にいたる事情・経緯について村田会長より説明がありました。会員からの意見などの聴き取りの後、「解散やむなし」との会員の賛同を得て議決されました。
総会後、矢野先生をはじめ、鈴木元会長、大橋前会長など多くの会員が参加して「交流会」を開催。創設当初から今日までの多くの思い出話を中心に盛り上がり、TLC最後を飾りました。思い出深い交流会となりました。
今年度は、最後となる千葉・市原地区の市民公開講座も開催しました。
千葉・市原地区の肝臓病市民公開講座
日時:2019年9月22日(日)13:30~16:15
場所:蘇我コミュニティセンター
講演1:「ご存じですか?本当はこわい脂肪肝~アルコールと太り過ぎに注意~」
小尾 俊太郎氏(帝京大学ちば総合医療センター内科 病院教授)
講演2:「ご存じですか?本当はこわいウイルス肝炎」
加藤 直也氏(千葉大学大学院医学研究院 消化器内科 教授)
ちばグリーフサポート
(助成額 5万円)
ちばグリーフサポート(NPO法人千葉県東葛地区生と死を考える会千葉市支部)は、大切なひとを亡くされた悲しみや苦しみをお互いに聞いたり、共感しながら分かち合う活動を続けています。毎月第2月曜日14:00~16:00、千葉市キボールにて分かち合いの場を設けています。
今年度は、ちばクリーフサポート特別講演会も開きました。
ちばグリーフサポート特別講演会「悲しみを語る」
日時:2019年10月26日(土)14:00~16:00
場所:国立病院機構 千葉医療センター
講演1:「語ることといきなおす力~悲しみは真の人生の始まり~」
柳田 邦男氏(作家・評論家)
講演2:「グリーフケア紹介~寄り添い・傾聴・対話・語り直し」
水野 治太郎氏(麗澤大学名誉教授/NPO法人千葉県東葛地区生と死を考える会理事長)
千葉市生涯学習ボランティアの会「タオル帽子」
(助成額 5万円)
千葉市生涯学習ボランティアの会「タオル帽子」は、平成11年3月10日に発足しました。初年度から、千葉県がんセンターで7年間に3,000個のタオル帽子を届けています。抗がん剤の副作用で脱毛に悩む患者さんをタオル帽子で応援しようと、平均75歳の高齢者約30名が活動しています。
千葉県がんセンターだけでなく、船橋医療センター、国立千葉医療センター、井上記念病院など県内の病院に幅広くタオル帽子を寄贈しています。タオル帽子を作ってみたいという方に、講習会や教室、展示会を開き、作り方の指導を行っています。毎月の定例会でタオル帽子を作ったり、寄贈タオルの検針、糸くずや汚れの確認などを丁寧に行い、袋に詰め、サイズ別のラベルを貼って病院に届けています。
千葉市生涯学習ボランティアの会「タオル帽子」について(千葉市ボランティアセンターのホームページより)
「がんとーく」の会
(助成額 5万円)
2016年に発足。千葉市緑区の地域拠点支援施設「みんなの家」を拠点として、月2回の傾聴・寄り添いの会を開催しています。また、毎週水曜日「すいようカフェ」でも、悩みや不安の聴き取り活動を行っています。“地域の中で自分らしくあり続ける”をモットーに、がんになっても自分らしくいられるようにとの思いで、がん経験者やサポーターが集い、傾聴活動を進めています。
千葉県がんセンター患者サロン
(助成額 10万円 継続)
毎月第4木曜日10:00~12:00、千葉県がんセンター内の1階売店奥の会議室で開催。千葉県がんセンターで治療を受けている、あるいは以前治療を受けたことがある患者さん、ご家族が参加することができます。患者さんの有志が世話人となって運営し、患者さんが悩みを話したり、相談したりする座談会や医師を交えたざっくばらんなおしゃべり会などを企画しています。世話人の方が発行しているニュースレター「患者サロンだより」で、活動の様子を公開しています。