【ステイin千葉も楽しもう♪】開花70周年記念。雨の千葉公園、大賀ハスに会いに行く。花と葉を潤す雨粒の動きにフォーカス。
千葉市で発見された世界最古の花「大賀ハス」。昭和26(1951)年、大賀一郎博士が検見川の東京大学検見川厚生農場だった泥炭地で、古代ハスの実を発見。その翌年、その実が見事に花を咲かせ、約2000年の時を超えて蘇りました。令和4年は、大賀ハスが開花して70周年にあたります。記念すべき年の大賀ハスに改めてフォーカスします。
今回は、写真家・飯田隆志さんの写真とエッセイでご紹介します。
千葉市民のソウル
雨の千葉公園、大賀ハスに会いに行く
雨天時の撮影の心得とコツも伝授
この「ステイin千葉を楽しもう!」企画の記念すべき第1回で、大西眞澄さんが千葉公園の大賀ハスを紹介されていたのは覚えていらっしゃいますでしょうか。
【ステイin千葉を楽しもう!】第1回 千葉公園の大賀ハスと椿森コムナ。植物の生命力を感じ、虹色のかさを見上げて気分up
まだ見てない方はぜひ過去のページへ行きご一読いただければと思います。実は私も同じ時期に千葉公園へ行っていましてね。しかも同じように晴天時の撮影だったので、今年は趣向を変えて雨天時に撮影しに行こうと計画を立てました。
私が使っているデジタル一眼カメラ(デジイチ)はそこそこ強い防水がなされていて、水中にどっぽんと落としたりしなければだいたい平気です。レンズも高倍率ズーム以外は、メンテナンスすれば大丈夫なので雨天時でも気にせずガシガシ使います。ただし、コンデジとトイカメラは、防水は全く期待できないので今回は使わないことにしました。フイルムカメラは雨天でも使えるけれど、万が一を考えこれもお休みと言うことでデジイチに標準ズームと望遠ズーム、マクロの3本を用意しました。傘をさしては撮影ができないので、レインポンチョを着て、足元はレインブーツを用意しました。レインポンチョはカメラバッグごと覆えるのと、場合によってポンチョの中で雨をよけながらレンズ交換ができるのが利点です。
公園南門(弁天町側)付近のコインパーキングに車を停め、車内で身支度を整えいざ出発!(千葉公園にも駐車場があることを後から知りました…。しかも大賀ハスの開花時期は、旧千葉競輪場の駐車場も開放しているようです)
南門から入り、貸しボート乗り場を右手に見ながらハスが咲いている方を目指します。綿内池から見るとハスが咲いている区画の奥に蓮華亭が建っており、ハスの間に木道があります。見に行かれた方はご存知かと思いますが、この時期一方通行となっていまして左側から入り時計回りで進みます。最初は標準ズームで撮り始めました。一周もしないうちに何か物足りなく感じ、蓮華亭の庇の下で望遠ズームに付け替えてから撮り歩きます。
標準ズームと望遠ズームの撮り比べ
標準ズームと望遠ズームでそれぞれハスを撮ってみたので、見比べてみてください。
標準ズームを使って撮影
まず、標準ズームを使って撮ってみました。
望遠ズームを使って撮影
続いて望遠ズームで撮影したものです。
比べてみると、パッと見た目はどっちも同じようにしか見えないかもしれません。よーく見ると、最初に並べた「標準系ズーム」の写真の方が背景に写り込んでいるものの数が多いのと、手前と奥との距離感がありますよね。それぞれ一長一短あり、どっちを使っても良いんだけど、個人的な好みとしては望遠系ズームで背景をぼかした方が好きですね~。ハスも大きく撮れるというのも望遠系ズームの魅力です。
リズミカルな雨粒が描くデザイン
静止画に動きとエネルギーを与える
一周回って歩道に戻り、次はマクロレンズを付けて回ろうと蓮華亭の表口(蓮池とは反対側)に向かいます。途中で水たまりに浮かぶ波紋の撮影にチャレンジ!
雨の日ならではの写真ですね。蓮華亭の入り口にある手水に蓮の花びらが浮いて居ました。誰かが置いたんでしょうか、風流ですよね。
マクロレンズを使って…
葉の上を転がり、花びらを潤す雨粒をとらえる
その後、マクロレンズに切り換えてもう半周します。マクロレンズだからって近接ばかり撮っててはもったいない。普通の短焦点レンズとしてもかなり優秀でピントが合った時のカチッと感は他のレンズよりあるように思います。
そしてマクロならではの近接も面白いですよね。いつも見ているのとはまた違った視点…葉や花に留まる小さな虫の目から見た世界観はこんな感じではないでしょうか。
さて、大賀ハスを撮り終えて、蓮華亭の庇の下でマクロレンズと望遠ズームの水滴を軽く吹いて、バッグにしまいます。せっかく雨の日にきたのだからと公園内部へも足を向けることにしました。
しっとりと雨に包まれた園内を歩く贅沢な時間
ふりしきる雨の中、ぽつんと佇む遊具に哀愁を感じたり、
雨に打たれている向日葵に逞しさを感じたり、
咲き始めのアガパンサスと水滴の組み合わせが見事でした!!
そしてかわらず鎮座している機関車。
子供たちの声が聞こえない公園も…なかなかない体験です。
帰りは来た道を戻ります。でもそこはカメラマンの私!あちこち寄り道しつつ写真撮りつつ戻ります。途中雨に濡れたベンチがいい感じだったり、
雨の綿内池はボートにピントを合わせるか、手前の木にピントを置くか、比較写真を撮ってみたり、
などなど、雨の雰囲気を楽しむ写真にチェレンジしてみました。
公園を出てすぐお隣の厳島神社の生垣に咲いていた花を撮り、
コインパーキング前の商店のとても印象的なシャッターを撮り、
そして車に戻り、ポンチョを脱ぎカメラの水滴を軽く拭いてから帰宅しました。
【追記】
帰宅後、すぐにカメラのメンテナンスしました!
外せる所は全て外し、レンズも伸ばせる所は伸ばし、ついている水滴を全て柔らかい布で乾拭き、レンズ表面は布を押し当てるようにして水滴をとり、専用のクリーニングクロスで拭き上げました。その後、しばらく放置して乾燥。この工程をしておかないと、故障したり湿気でカビたりしますので雨天時や水を被ったときにはきちんとメンテナンスしましょう。
撮影していて思ったのですが、スマホやコンデジ使っていても傘をさしてだとちょっと厳しそうでした。雨天時にはレインスーツなどを着用した方が動きやすそうです。そしてポンチョの問題点も発見!上半身は雨に濡れることはないのですが、膝から下はポンチョを伝って流れてきた水でしっかり濡れました。しゃがんだり膝ついたりしたからというのもあるのでしょうが、気にされる方はレインパンツも併用した方がいいと思います。あとは通気性かな~。上半身は雨でなく汗で濡れてしまいました!そうなると雨具の内側に汗が付着するので、そのままにするととてもよろしくない状況になると思い、単に乾かすだけでなく、しっかりと手洗いしましたよ。
雨の日の撮影。いつも訪れるなじみの場所でも、また違った印象に見えますので面白いですよ。新たな魅力に気づく、ご近所ディスカバリー。皆さんもぜひ雨の公園散策も楽しんでみてくださいね。
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