【がん講演会】2022.9.25 「がん検診を年中行事にしよう!」がん経験者、タレント・麻木久仁子さんが力説

「がんと闘うにも、元気じゃないとダメ」
生命力、体力、自然治癒力をつけよう
タレント・麻木久仁子さん、自身のがん体験からの教訓を語る
千葉・がん講演会 会場とオンデマンド配信のハイブリッドで実施

毎年9月の「がん征圧月間」に合わせて、「ちからを合わせてがんにうち克つ!!」をスローガンに開かれているがん予防展とがん講演会(主催・千葉県、ちば県民保健予防財団、千葉県がんセンター)。今年は、3年ぶりにがん予防展も講演会も会場での開催を実施しました。講演会は、後日インターネットによるオンデマンド配信も行い、幅広く県民にがん予防の大切さを訴えかけました。

「がん予防、やっぱり生活習慣が大事」
食事、運動、そして検診
亀田総合病院腫瘍内科の大山優氏

がん講演会は、9月25日に千葉市中央区の千葉市生涯学習センターにて2名の講師を迎えて開かれました。最初に医療法人社団鉄蕉会亀田総合病院の腫瘍内科部長の大山優氏が「がんって予防できるの?」をテーマに講演。近年は膵臓がんが増えており、早期発見や治療が難しい現実について説明しました。がんの原因をいろいろ考えてみると、ラーメンの汁を代表とする塩分、ウインナーやベーコンなどの加工肉の摂りすぎ、そして野菜・フルーツに含まれる食物繊維やビタミン、ミネラルの不足が理由ではないかと推測しました。米国の推奨食事ガイドラインに乗っ取って、玄米やオートミール、魚、エゴマ油、オリーブオイルなどを積極的に摂る食事を紹介し、「地中海職と日本食を合わせたようなメニューがおすすめできる」と強調しました。

さらに、適度な運動として、ウォーキング60分間(高齢者は40分間)、子供の頃からの体重のコントロールに気を付けるよう説明。「毎日の食事メニューを全部理想的にすることは難しいけれども、リスクを少しでも下げる工夫はできる」と話しました。

続いての講演では、タレント麻木久仁子さんが「今を生きるとは」をテーマに、ご自身の人生とがん体験をていねいに語りました。大学生の頃にモデル、タレントとしてデビュー。クイズ番組やバラエティーの仕事に子育てにと忙しい日々を送る中で、脳梗塞や初期の乳がんを発症。2つの機器に直面して、初めて自身の健康管理を考えたといいます。食事の管理の見直しや薬膳の勉強もし、身体の健康を維持しながら生活しているといいます。「自分のがんは転移もなくラッキーでした。検診によって見つかりやすいがん(胃がん、肺がん、乳がん、大腸がん、前立腺がん)は、検診することに意味があると思っています」と語りかけました。「ママ友同士、ご夫婦でがん検診に出かけてほしい。検診を年中行事にしてランチついでに誘い合わせて行ってほしい」と検診の重要性を何度も強調しました。

がん予防展 9月10日にインモール幕張新都心で開催

がん予防展も3年ぶりの開催となりました。千葉市美浜区のイオンモール幕張新都心を会場に、新型コロナ感染対策をしながら、パネル展示やがんに関する模型の体験をメインとした企画としました。新型コロナの拡大に伴う、がん検診控えや治療控えも起きている中で、がんの検診や治療は優先し継続して受けるよう呼びかけました。

がん予防展、がん講演会は、NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉も後援団体として参画しています。