【東日本大震災・医療支援】石巻市大指地区に「大指こどもハウス」建設へ。住民と子供達の交流の場、ドームハウスや水辺のビオトープ。こども中心の集落で復興アクション始動
宮城県石巻市大指(おおざし)地区
「少子高齢化」の逆、「多子低齢化」
住民の3割が子供たち
宮城県石巻市北上町十三浜にある大指地区は、仙台市から車で2時間、牡鹿半島の北側にある漁村です。ワカメや昆布、ホタテなどの養殖を生業とし、経済的にも安定した地域でした。しかし、3月11日の東日本大震災、巨大津波で漁港や海に面した住宅が全壊し、残念ながら行方不明者も出ています。
住民180人のうち、50人が子供(乳幼児~高校生)という子供、若い世代の多い地域で、住民全員が親戚のような結束が築かれており、風通しのいいコミュニティーが作られています。この住民の結束は震災後も変わらず機能しています。
ただ、津波の打撃を受け、住宅地も壊滅、子供たちが遊び場としていた場所もなくなりました。著しい地盤沈下や余震も続いており、住民や子供たちは避難所に閉じこもる生活を強いられています。仮設住宅の建設も始まりましたが、子供たちがのびのびと遊んだり、交流する環境にはほど遠いものといわざるを得ません。
また仲良く、楽しく暮らしたい!
被災地とは思えない交流の場「こどもハウス」を作る
「子供たちの笑顔を取り戻したい」「また以前のように仲良く、楽しく過ごせる。大指の被災者からの切実な要請を受けて、子供たちが楽しく過ごせる交流、学びの場を作ろうという動きが出始めました。ノンフィクション作家の山根一眞さんが世話人代表をつとめる「大指復興アクション」です。被災地の住民をはじめ、医療、福祉、建築、デザインなど被災地支援で知り合った多分野の支援者が集まり結成されました。
大指復興アクションの一番の目玉は、「大指こどもハウス」と銘打ったドームハウスの建設。ウッドデッキの遊び場や生物の観察ができるビオトープなども整備します。子供たちの日常的な遊び場にするとともに、大学生を「先生」に招いた学習指導ボランティア活動、環境教育、いのちの教育の舞台としても活用します。現在、避難所のかたすみで行っている往診もこのドームハウスを臨時のクリニックとして使えるようにし、感染症予防にも役立てる計画です。コストを抑え、できるだけ短期間に作り上げることを目標に動き出しています。
震災後の地域の復興の拠点として、また、親子、地域住民、子供同士の温かい交流をはぐくむ拠点として機能できるよう、ハード、ソフトの両面からの支援を呼び掛けています。総工事費750万円への金銭的な援助も求めています。
NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉も「大指復興アクション」に協力
NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉の竜理事長は、震災発生直後から石巻市の医療支援チームとして現地での診察を続けています。十三浜の避難所にも訪れました。医療の面で支援を続けながら、この大指復興アクションのメンバーにも加わり、支援を呼び掛けています。当NPO法人しても被災地への支援活動の一環としてこのアクションを支えます。皆さまもどうかご協力をよろしくお願いします。
大指復興アクションについてのお問合せ
代表世話人 山根 一眞
〒167-0053 東京都杉並区西荻南3-1-12-102 山根事務所内
電話:03-5336-8484
Eメール: kazma@yamane-office.co.jp
大指避難所 被災者窓口担当 阿部浩
〒986-0201 石巻市北上町十三浜大指
電話090-2796-5715(携帯)
山根さんからのアクションに向けた声明文