【ステイin千葉を楽しもう!】第13回 ショッピングモールの隣に…モンマルトルの丘。枯葉に魅せられるフォトジェニックな市原・ちはら台公園と有吉公園

芸術の秋。街の樹木の衣替えも真っ盛りのこの季節、いつも見慣れた公園の風景も一気に様変わりします。今回ご紹介する市原市の「ちはら台公園」も、そんな場所の一つ。休日に家族で訪れることの多いショッピングモール「ユニモちはら台」のすぐ隣りの公園ですが、写真家・飯田隆志さんのカメラのファイダーを通してのぞいてみると…パリのアパルトマンの窓から見えるようなお洒落な風景に見えてしまうから不思議です!

古代から残る古墳を原型にリズミカルナ起伏が魅力のちはら台公園。その起伏も、ピサロやピカソ、モディリアーニといった画家たちの芸術活動の拠点となった“モンマルトルの丘”というところでしょうか。フォトジェニックな風景を眺めると、皆さんの中に眠っているアートセンスも刺激されるかもしれませんよ。

第13回 小雨が似合う、市原市のちはら台公園で紅葉に酔いしれる
カメラを片手に、ヨーロッパ旅行気分も味わえるかも?!

いきなり内輪の話で恐縮ですが、かみさんが勤めてた美容室が閉店したのが8月末。次なる職場で働き出したのが10月の初め。場所は学園前駅だったのがさらに遠くなり、ちはら台へと移りました。そして、諸事情により車が1台しか無い我が家では、お互いに送ったり送られたりでなんとかやりくりをしています…。

紅葉シーズンが遅い千葉

送り迎え等も慣れてきたところで兼ねてから気になっていた「ちはら台公園」で秋っぽい写真を撮ろうと考え、今日なら空いていると思い実行に移したのが11月3日。ご存知の方も多いと思われますが、千葉県って紅葉シーズン他県よりだいぶ遅いのよね。紅葉にはまだちょっと早いかな、さらに雨が降ってるけれど、なんとかなるかなぁ~とかみさんを職場に送り届けた後に公園へ。

今回の撮影機材は、機動性重視、さらに雨天なのであまりレンズ交換したく無いのもあり、広角から望遠まで一気にカバーする高倍率ズームと、念のためのワイド系ズーム&マクロレンズ、それといつものトイカメラにしました。なぜ雨天ではレンズ交換したく無いかって言いますと、撮影時は基本的に傘を差さないんです。だから、レンズ交換時にカメラボディ以内に水滴入るのを避けるためなんですね。

トイカメラ。文字通りオモチャのようなかわいらしい見た目だが、性能は一人前。

そもそも、なぜちはら台公園かという事ですが、かみさんの送り届け先がショッピングモールのユニモちはら台なんですよ。裏手に公園あるのを知っていたし、何の木かは不明だけど葉が黄色く色づいてるの知ってたし、地形的にトンネルがある感じがしていたので、それの確認ついでに秋の写真を撮ろう…ってなったわけです。

そしてトンネルは予想した通りちゃんとありました!(予想よりアーチが大きかったけど……)。駐車場からトンネルへと降りる階段の途中で、手前に黄色く色づいた木を入れて数枚撮ってみました。

トンネルの中で遊んでいる子供は、雨も当たらず地面も乾いているいい場所とったな~~と感心。
望遠側を使って手前ボケや奥ボケを入れてみたり、壁にあったレリーフを配置してみたり……。

遊歩道を散策しながら

トンネルを抜けると遊歩道が続いていました。犬の散歩に来ていたご婦人にこの先どこへ続くのか聞いてみたところ、「かずさの道」という遊歩道でちはら台は誉田に近い上の方まで続いているとか。また頑張れば誉田駅までほぼ直線で行けるとか…。まぁ、流石にそこまで歩く気にはならないのでこの先に見えている紅葉した木のところで折り返す事に。

ところが折り返し予定地点に着いたら、何やら水道橋のようなオブジェがあってすっごく気になるじゃありませんか!!

いそいそと近づいてみるとどうもよくある街中の公園のようで、「卯月公園」というそうです。
アーチから覗いた感じでは、ごく一般的な遊具が配置してあってその奥は樹木が立ち並んでいました。

アーチをうかいして目についたのは、一面の落ち葉!!
オブジェのまわりも樹々の間もきれいに染まっていて、常緑樹の緑や芝の緑とのコントラストがきれいです。
木の幹の苔も雨でぬれたためか、いいアクセントになっていました。

すべり台の上へ。目線の高さを変えて…

すべり台を見てふと頭をよぎったのは、「上からみたらどうなんだろう?」という素朴な疑問。
そして、即実行! 雨だからか、コロナの影響か分からないけれども、周りに人があまりいなくて良かった……。
大の大人がすべり台に登るので人目があったらちと恥ずかしい。目線の高さが変わると印象も変わるし、何より普段あまり見ないアングルなので新鮮です。

すべり台を降り…(あ、すべり降りていないですよ。すべったのは、落ち葉だけ…)

オブジェに近づくと、上の方に小さな音楽家を発見!

一通り撮影したので、来た道を帰りちはら台公園へと戻ります。
途中、水たまりに浮かんだ落ち葉も撮ってみたのですが、なかなか思うように撮れませんでした。

駐車場を挟んでトンネル方面とは反対にある古墳広場へ。階段を上って正面の真っ赤に紅葉した樹が見事でした!

晩秋の秋桜も見納めかなと思いながら、次の場所へ移動します。

ちはら台公園から車で5分、有吉公園へ

次に訪れたのは、ちはら台公園から車で5分もしないところにある有吉公園。ここは運動施設として野球場、テニスコート、プールなどが整備されていて、泉谷公園と大百池公園の間を流れる小川に沿って続く「おゆみの道」の真ん中に位置しています。

駐車場に車を止めて野球場をぐるっと回って小川の方へ。途中、二か所ほど休憩できる東屋があったり、実がついた樹があったり、ところどころ色づいた樹があったりで、カメラを持たずに散歩するにもいい所だと思います。

途中、マンホールに落ちていた葉がなんともいい感じだったので濡れた地面に正座して体を安定させて撮りました。傍から見たら、“変な人”だよね。いきなりカメラを持ったまま正座してマンホールにかがみ込むんだもの!周囲の目を気にされる方は、真似しないほうがいいんじゃないかな…。

泉谷公園のちょっと手前まで往復して昼近くになったので、駐車場まで戻ることに。何とも微妙なラインを描く階段の手すりと、雨粒が残る様子に惹かれながら、今回の撮影を終わらせました。

雨の日の撮影も、いつもの風景がみずみずしく見える瞬間がありますので、良かったらトライしてみてくださいね。新しい発見があるかも。

今回デジタル一眼レフのほかに、トイカメラで撮影した写真も味わいある一枚に仕上がっています。スライドショーでどうぞ。