2023.7.2 視線入力アプリ「Eye MoT」活用イベント・贈りものの国in千葉2023を開催。医療的ケア児、重度心身障害児の皆さんが視線でゲームを楽しみ、気持ちを贈り合う。

2023年7月2日(日)、千葉市中央区の淑徳大学千葉第2キャンパスにて、視線入力アプリ「Eye MoT」活用イベント「贈りものの国in千葉2023」が開催されました。全国9地域の医療的ケア児、重度心身障害児たちが、アプリEye MoTを使ってゲームをしたり、絵を描いたりしながらコミュニケーションを取り合って楽しみました。NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉常任理事の大西眞澄さんもこの活動に協力し、当日参加されました。以下、写真は大西さんが撮影しました。

視線入力は目の動きでパソコンの操作ができる仕組みで、寝たきりに近い重度の障害者が意思表示をする際に有効なコミュニケーションツールです。Eye MoTアプリは、その仕組みをさらに進化させたもので、家族や介助者に希望や気持ちを伝えるだけでなく、オンラインで対戦ゲームをしたり、絵を描いて友達に送ったり、色水を混ぜて調理体験するなどの高度な動きも可能にしました。アプリを開発したのは、島根大学大学院の伊藤史人助教です。

千葉会場では100名が参加

7月2日のイベントでは、児童やスタッフ、ボランティアなど100名の来場者があり、大盛況でした。淑徳大学の会場内にEye MoTを体験できるお絵かきコーナーやメモリアルフォトコーナー、リラクゼーションコーナーなどが設けられました。全国同時開催の良さを生かし、9地域をオンライで結ぶ配信も実施し、障害児や家族がつながる場となりました。

 

開催にあたり、淑徳大学に隣接した千葉県がんセンターの臨時駐車場をお借りすることができました。ありがとうございました。

会場での様子です。

お絵描きコーナー

リラクゼーションコーナー

メモリアルフォトコーナー

全国9会場をつなぐオンライン配信

コンセプト「贈りものの国千葉」に込めた思い

千葉会場のコンセプトは「贈りものの国千葉」。重度障害のある子どもたちは、誰かに贈りものをするという経験をすることがなく、またケアをする家族も子供たちからプレゼントをもらうという経験がありません。Eye MoTを使って、例えば自分で描いた絵を相手に贈ったり贈られたりという体験をしてほしいとの願いが込められています。どんなこともあきらめない、何かいい方法がある、という希望を持てるイベントにしたいと、千葉市の医療的ケア児を支える家族の会・フラミンゴ隊を中心に市民団体やボランティアが協力して企画しました。

シャボン玉コーナー

視線入力でデザインし作成したキーボルダー