千葉県がんセンター研修医の先生方に本を寄贈。「簡単、明瞭、論理的な考え方、書き方ぜひ身に着けて」、竜理事長が激励メッセージ。

黒木登志夫氏の著書「知的文章術入門」
論文執筆、診断、患者さんへの説明にも役立つ本

NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉は、千葉県がんセンターで研鑽を積む臨床研修医1年目の12名に、黒木登志夫氏の著書「知的文章術入門」(岩波新書)を寄贈しました。2月15日に千葉県がんセンターで寄贈式を行いました。

寄贈式では、NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉の竜崇正理事長が「簡単、明瞭、論理的であることは患者さんに説明する際にも大事なこと。患者さんに希望を与えるように説明できるようになってほしい。日常の臨床にもぜひ生かしてください」と話し、研修医を励ましました。この後、研修医一人ひとりに本を渡し、記念撮影も行いました。

 

 

本の著者、黒木氏は日本を代表する医学者でサイエンスライター(日本学術振興会学術システム研究センター顧問、東京大学名誉教授、元岐阜大学学長)。がんの基礎研究に関わる中で、300本以上の英文論文を執筆してきました。論文執筆の指導や審査にも長年携わってきた経験をもとに、分かりやすい文章の書き方や伝え方、情報収集の方法などを一冊にまとめたのが、この「知的文章術入門」です。

ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥氏が、整形外科医から研究者の道を選び、方向性や進路で悩んでいた時に、黒木登志夫氏の著書「がん遺伝子の発見」を読んで、研究の道を目指す決意を固めたというエピソードも知られています。