【ステイin千葉を楽しもう!】第9回 千葉都市緑化植物園part2 歩いて楽しむ”植物図鑑“、秋の花にクローズアップ

第8回で千葉市都市緑化植物園をご紹介しました。この植物園は、歩て学ぶ“植物図鑑”として地元小中学校の遠足や理科の授業でも訪れるなじみ深いスポットです。そして、緑と花があふれるこの都会のアオシスの魅力に取りつかれる市民は少なくありません。この「ステイin千葉」シリーズでもおなじみの写真家・飯田隆志さんもその一人です。秋の植物園の花にフォーカスした写真をいただきましたので、花の紹介を添えながらご紹介します。今回は写真を中心に掲載します。

第9回 秋の千葉市都市緑化植物園 part2
赤やオレンジ、そして緑の暖色グラーデションで、心もほっこり
スイフヨウの色変化に魅せられて

こちらはスイフヨウの花です。白と桃色のやさしく上品な色合いが見ているだけでふんわり、ほっこりとした気分にさせてくれます。花の色が一日で白からピンク色に変化するのが特徴です。花言葉は「心変わり」…確かに、一日で色が変わるというのは相当なきまぐれさんですね。スイフヨウは漢字で「酔芙蓉」と書きます。色が変化していくようすが、お酒を飲んで顔が赤くなる様を表しているそうです。淡いピンクは、ほろ酔いといったところでしょうか。お酒はほどほどに。泥酔、深酒は禁物です。

スイフヨウには、「幸せの再来」という花言葉もあるそうです。コロナ禍が早く収束して、思い切り出かけられるそんな日が早く来るといいですね。

真心を表すマリーゴールド

続いて、マリーゴールドです。鮮やかなオレンジ色の花が特徴です。聖母マリア様の黄金の花という意味から名付けられたとも言われています。花壇のお花の定番ですが、近くによってまじまじと眺める機会は意外と少ないのではないでしょうか。キク科の花らしく、花びらが何層にも重なりながら広がってきれいな丸を描いています。一枚の花弁も、花の中心に向かってオレンジから濃い赤へとグラデーションを描きながら変化していることが分かります。

あいみょんの歌でも知られている「マリーゴールド」。花言葉は…「絶望」「悲しみ」とマイナスなイメージがありますが、色によって反対の良い意味もあるそうです。オレンジ色のマリーゴールドは「真心」です。

格調高いホトトギス

細い茎をすっと伸ばした先に、濃い紫色の斑点が入った白い花。和服美人のようなこの花は、山野草のホトトギスです。ホトトギスと聞くと、鳥の名前を思い浮かべる方も多いと思いますが、鳥のホトトギスと同様に格調高い花として昔から生け花などに使われてきました。

お盆を過ぎた夏の終わりから10月頃まで開花し続けるので、秋の到来を知らせる花として日本では江戸時代から人々に親しまれていました。夏の終わりに、このホトトギスの涼しげな姿を見ると気持ちも落ち着きますね。

葉も特徴的なタイアザミ

紫色のふさふさした花は、タイアザミです。関東地方の里山、林に多く分布しているとのこと。「利根あざみ」とも言うそうです。よく見かけますね。特徴的な花は印象に残りやすいのですが、タイアザミは葉も独特です。深く切れ込みが入り、全体的にとげがあります。

時々、上を向いて歩こう!

最後を飾るのは真っすぐに伸びる孟宗竹。

春の芽生え期は、タケノコとして食用にもなります。高さ22mにもなる大型種です。江戸時代に中国から入ってきたという記録があるそうです。それにしても天まで届く勢い!秋の空の青さと竹の緑のコントラストが絵になりますね。花を愛でながらの散策はついついうつむきがちになりますが、時々上を向いて歩く。こんなさわやかな風景が広がっていたら、気持ちも前向きになりますね。