【骨・軟部腫瘍研究基金】骨肉腫の肺転移抑制の方法や薬剤、骨軟部肉腫に有効な術式の精査など、多岐にわたる研究成果を報告。千葉県がんセンター整形外科・木下英幸先生
骨・軟部腫瘍研究基金
AYA世代のがん骨肉腫の治療薬や手術方法の研究を詳細に
若い世代の患者さんの気持ちにも配慮した検討を重ねる
2020年度の研究成果、英語論文化したものを中心に報告
千葉県がんセンター整形外科 医長・木下英幸先生
「骨・軟部腫瘍研究基金」事業で、中心となって研究を進めてくださっている千葉県がんセンター整形外科の木下英幸先生より、最先端の治療や研究についてのレポートをいただきました。2020年度の研究成果と今後の取り組みについて、グラフやカラー写真なども組み込んで分かりやすく報告されています。
骨肉腫の治療について、様々なテーマで研究を行い、手術に当たった患者さんの術後の経過を丁寧に追った検討なども踏まえて、論文化したものを中心にまとめてくださっています。若い世代のがんとして知られる骨肉腫の、治療予後や術後の見た目などへの配慮についても記されているのが印象的です。また、再発することの多い浸潤型の軟部肉腫について、放射線治療と合わせてハイパーサーミア(温熱療法・昨年10月の千葉県がんセンター新病院への移転とともに導入)を取り入れた治療も検討していることなども記載されています。興味深いテーマばかりですので、ぜひご覧ください。
2020年度 「骨・軟部腫瘍研究基金」助成研究プロジェクト(PDF)
千葉県がんセンター整形外科 医長・木下英幸
研究1:骨肉腫の肺転移における分子機序解明および新規治療薬の探索
研究2:AYA世代の骨軟部肉腫症例における膝回転形成術の有効性
研究3:高悪性度軟部肉腫術後における放射線治療の有効性
研究4:軟部肉腫に対する化学療法における睡眠障害および体幹筋量の評価
NPO法人医療・福祉ネットワーク千葉の「骨・軟部腫瘍研究基金」事業は、平成23年度に設立しました。骨肉腫を中心に、整形外科の先生方による最先端の治療や研究に助成し、研究成果や最新情報の発信を続けています。患者さんやご家族、この研究事業を支援したいという一般の方からのご寄付をいただき、運営しております。その思いを受け継ぎ、お役に立てるようプロジェクトを進めて参ります。